あんスタ短編 (ページ10)

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Valentine.kaoru③ ページ10

『え、ちょっと、わわ、なになに？』

焦る薫を前に包から手作りのチョコをひとつまみして、口に含み、薫の頬を両手で包みこむと、

ちゅ。

｢…っ// これが私の答えだから。二度とその顔、引っぱたかれないでよ？｣

(薫にドキドキさせられっぱなしなんてありえないんだから！)

ぽかんとしてる薫に、もう一度綺麗に結び直した"本命チョコ"を渡した。

『〜〜っもう！せっかく俺がかっこよくキメたと思ったのに！このお返しは、次のLIVEで返すから、楽しみにしててよね♪』

立ち上がると、いつもの、"UNDEAD"の羽風薫の顔に戻っていた。

｢はいはい。まずは、その腫れ引かせるのと、ファンの子にしっかりお返ししてからね？じゃないと怒るから｣

うん♡お仕事もしっかりこなしますよ～♪と嬉しそうな返事を後ろに聞きながら屋上を後にした。

薫の誠実な気持ちは正直嬉しい。
だけど、そんな事でファンに妬いてたら胃がいくらあっても足りない。
それに、私の好きな羽風薫は、UNDEADの二枚看板として、かっこよく誘惑し魅了する"アイドル"としての薫くんあってのものだからね。

end.