あんスタ短編 (ページ43)

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Xmas.rei④ ページ43

『なにか悩んでおったのは何となく分かった。じゃが、恋人にプレゼントをして、謝って欲しかったんじゃないんじゃよ？喜んでもらいたくて用意したんじゃから、ほら、？』

伝う涙を拭われ、優しい眼差しで首を傾げられる

「零くん…あ、りがとう」

何とか紡いだ言葉はしっかりと零くんに伝わって、良し。とまた頭を撫でられた。

それから、2人並んでソファに座ると、ゆっくりと話し始めた。
ジャケットの香水の匂い、お店の噂話、寂しくて不安になって、1人で勝手にから回ってしまったこと

零くんは相槌を打ちながらしっかり聞いてくれた

「と、言う感じで…零くん、本当にごめんなさいっ！勝手な早とちりで心配かけました…」

改めて頭を下げると、少し考える素振りを見せたあと、膝の上の手を絡め取られた。

『A。これからも寂しい思いも、不安にさせてしまう事もあるかもしれない。じゃが、そんな時こそ甘えて頼ってはくれんか？1人で悩んで泣かせたくはない』

どこか寂しそうな、それでいて強い意志にも見える瞳は少し揺れていた

「…うん。努力は、します…ただ甘えることに慣れてなくて…零くん相手だし、その…」

『なっ、零さんしくしく…今Aの前におる我輩は、アイドル、UNDEADの朔間零でも無く、Aの彼としての零さんなんじゃけどな～寂しいの～』

拗ねたような口調でそっぽを向くと、子供みたいにむくれていた

「え、あの、心ではその分かってはいるので、ちょっとずつ、その、甘えても良い、ですか？」

絡め取られた手に少し力を込めてキュッと握ると、口角を少し上げ零くんが振り返り、もちろんじゃよ～。と微笑んでくれた。

「あの、さっそく1つ、甘えても良いですか？…その、香水、付けて貰えませんか？使った事が無くて…//」

はい、と差し出すと、子供みたいに目をキラキラと輝かせて、一から丁寧に教えてくれた。

香水は、爽やかなのにちょっぴり大人っぽさを感じさせるような身の引き締まる感じがした。

(あれ、この香りどこかで…)

小瓶自体は、女性物で間違いない

「零くん、ちょっと失礼します！っ」

零くんに正面からガバっと抱きつき、首筋に鼻を当てると、零くんのいつもの香りがした。

(あれ、零くんは付けてないのに、似てる)

『くくっ、大胆じゃのう♪そして正解じゃ。これで悪い虫も付かんで安心じゃのう♪…A、愛してる』

「っ//」
楽しそうに笑う零くんと恥ずかしさと嬉しさで少しの間顔を合わせられなくなるのだったー