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 日付もとうに変わる頃、ようやく解放された私は、

「遅いから、泊まってけば?」

と、下着だけを身につけながら私の肩を抱くジェシーさんの手をそっと下ろした。
 前回もそうだったように玄関まで見送って下さったジェシーさんが、まだ熱の冷めきっていない身体を剥き出しのまま、その熱を私に口移しする。

「……またね」

と笑ったジェシーさんに私は何も返事を出来ないまま、部屋を出た。




 物音を立てないように、勝手口のドアを開ける。静まり返ったお屋敷にドアを引く音はとてつもなく大きく響いた気がして、私は息が止まりそうになりながらも、ゆっくりドアを閉めた。
 外から見たら、殆どのお部屋の電気は消えていた。北斗さんのお部屋の電気もついていない事に心のどこかで安堵して、自室へ急いだ。

 早く……早く。

 そう思って部屋の前へ出る廊下を曲がったら、私の部屋の前に黒い塊が見えた。それがゆらりと動いた瞬間、ひゅうっと喉が鳴った。

「……Aさん?」

 私の部屋のドアの前、座り込んでいたのは北斗さんで、ゆっくりと立ち上がるとこちらへ向いた気配がしたけれど、暗くてよく見えない。

「……ただ今戻りまし、」

 最後まで言い終わる前にドンと衝撃が来て、それが北斗さんに抱き締められたからだと気がつくのに、ほんの僅か時間がかかってしまった。

「……おかえり、Aさん」
「北斗さん……」
「待ってるって、言ったでしょ」

 そう仰った北斗さんは私の首筋に顔を埋めたままで、どんな表情をなさっているのかも見えない。私も、ジェシーさんのお部屋から戻ったそのまま北斗さんに抱き締められるのに抵抗があって、反射的に北斗さんを押し戻そうとした。

「北斗さ……んっ、」
「……ダメ、離さない」
「でも、私の……」
「……いい、ジェシーの匂いしてたって、構やしない」

 私が何か言う前に北斗さんは全てをお見通しで、それでも、強く私を抱き締めて、

「よかった……帰ってきてくれた」

ほんの少し、身体を震わせながらそう呟いた。

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ルンバ(プロフ) - ubisiさん» なるほど、そういったものがあるんですね。返信ありがとうございます! (2022年7月25日 10時) (レス) id: 28855a1c3e (このIDを非表示/違反報告)
ubisi(プロフ) - ルンバさん» コメントありがとうございます。正式名称は『privatter』です。詳細についてはここでは控えさせて頂きますね。今後とも楽しんで頂けますよう頑張りますー。 (2022年7月25日 9時) (レス) @page41 id: f047d48436 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバ(プロフ) - いつも楽しく小説読ませていただいてます!ひとつお聞きしたいのですが、ベッターとは何でしょうか? (2022年7月25日 3時) (レス) @page48 id: 28855a1c3e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ubisi | 作者ホームページ:https://marshmallow-qa.com/ubisi_0122  
作成日時:2022年6月11日 0時

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