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全てが、スローモーションだった。
「一緒に来てくれる？」
と歌うように仰ったジェシーさんが、ゆっくりとソファから立ち上がる。そのまま私の隣まで移動してそこへ腰を下ろすと、
「俺と……一緒に」
と、私の手首を掴んだ。
優しい力。決して無理矢理ではないけれど、振りほどけないのはどうしてだろう。
「ジェシー、」
「俺のいない間に……俺のことなんか忘れちゃった？」
ジェシーさんの、手首を掴むのと反対の手が、私の鎖骨の辺りに触れる。そのままゆっくりとソファに倒されると、もうほとんど見えなくなってしまったはずのジェシーさんのシルシが、ジンと熱を持った気がした。
「思い出して」
ジェシーさんの唇が私を呼んで、その優しい音に、カラダに刻まれたリズムが甦る。どくり、と脈打つ鼓動が体温を上げるのを確認するするように、ジェシーさんのひんやりとした唇が、私に触れた。
耳の後ろ、首筋を通って顎の下、額に、頬に、瞼の上に。
「ジェシー……、」
「もう……北斗のモノになっちゃったの？」
ジェシーさんの眉が下がって、信じられないくらい寂しげな声のトーンに、私は懸命に首を振った。
私がうじうじと悩んでいる時、優しく包んでくれたのはジェシーさんだったのに。ほんの少しの意地悪で私の感情の蓋を開けて、それを吐き出して楽にしてくれた。受け止めきれないくらいの愛情を私に惜しみなく注いでくれたジェシーさんを、私はこんな風に傷つけようとしている。
「ちゃんと……ジェシーと話さなきゃと思って、来たの」
「……聞きたくないって言ったら？」
「でも……聞いて欲しい」
「……ヤだね」
「お願い、ジェシー」
私を見下ろすジェシーさんを、真っ直ぐに見つめる。それに、ふわりと柔らかく微笑んでくれたジェシーさんにホッとした次の瞬間、ジェシーさんの左の口角が歪にグッと上がった。
「ちゃんと聞くよ、コッチにね」
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ルンバ(プロフ) - ubisiさん» なるほど、そういったものがあるんですね。返信ありがとうございます！ (2022年7月25日 10時) (
レス) id: 28855a1c3e (このIDを非表示/違反報告)
ubisi(プロフ) - ルンバさん» コメントありがとうございます。正式名称は『privatter』です。詳細についてはここでは控えさせて頂きますね。今後とも楽しんで頂けますよう頑張りますー。 (2022年7月25日 9時) (レス) @page41 id: f047d48436 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバ(プロフ) - いつも楽しく小説読ませていただいてます！ひとつお聞きしたいのですが、ベッターとは何でしょうか？ (2022年7月25日 3時) (レス) @page48 id: 28855a1c3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ubisi
| 作者ホームページ：https://marshmallow-qa.com/ubisi_0122
作成日時：2022年6月11日 0時
