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ベッドに横になって考え事をしていたら、手元に放り投げていたスマホが震えた。見れば、メッセージが一件。
あんずこんにちは。話したいんだけど、電話していいかな?
それにメッセージを返す前に、俺からあんずへコールすれば、すんなりと電話が繋がった。
『北斗くん?ゴメンね、今平気かな?』
「んー、どした?」
『……兄に聞いた、Aちゃんのこと』
あんずの言葉に、心の隅がチクッとして、曖昧な返事をしただけの俺に、
『北斗くんは、それでいいの?』
と、あんずが何かを確かめるように言った。
「いい……も何も、それはAさんが決めることだし」
『それは当然だけど、北斗くん自身はどうしたいの?』
俺が、どうしたいか?そんなの決まってる。ジェシーのところから戻って来て欲しい。どこにも行かないで、ずっとそばにいて欲しい。
俺のものにしたい。
『私ね、ホントはちょっと賛成なんだ、Aちゃんがうちへ来てくれること』
「あんず……」
『北斗くんの為じゃなくて、私の為。一緒にお菓子作りもっとたくさんしたいし……お友達とずっと一緒にいられるのって、楽しいもん』
京本が言ってた、あんずには友達があまりいなかったって。それは、周りからの嫉みや妬みもあっただろし、彼女に近づく女の子の中には、兄貴目当ての子もいたに違いない。利害関係が見え隠れするような場所から足が遠のくのは自然なことで、その分、京本があんずに過保護になる理由も理解出来た。だからこそ、京本はあんずの友達としてのAさんを守りたかったんだ。
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ルンバ(プロフ) - ubisiさん» なるほど、そういったものがあるんですね。返信ありがとうございます! (2022年7月25日 10時) (レス) id: 28855a1c3e (このIDを非表示/違反報告)
ubisi(プロフ) - ルンバさん» コメントありがとうございます。正式名称は『privatter』です。詳細についてはここでは控えさせて頂きますね。今後とも楽しんで頂けますよう頑張りますー。 (2022年7月25日 9時) (レス) @page41 id: f047d48436 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバ(プロフ) - いつも楽しく小説読ませていただいてます!ひとつお聞きしたいのですが、ベッターとは何でしょうか? (2022年7月25日 3時) (レス) @page48 id: 28855a1c3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ubisi | 作者ホームページ:https://marshmallow-qa.com/ubisi_0122
作成日時:2022年6月11日 0時