第二十話：続き ページ21
イトウ視点
俺は今、武装探偵社のドアの前にいる
第三者からしてみればさっさと入って依頼をすれば良いのにと思うかもしれないが自分では進みたいのだが足が動こうとしてくれない
「異能力のお陰で見た目を変えられているけどやっぱり不安だなぁ」
「何が不安なんですか？」
不意に後ろから声が聞こえて振り返ると白髪で目の色が紫と黄色の混じったまるで朝焼け色の瞳の青年が此方を見つめていた
「嗚呼、探偵社に依頼をするのが初めてで少し不安だなぁと思って」
「確かに初めて来ると少し不安になりますよね」
「僕も初めて来たときは不安になりました」
「そうだったんですね」
「依頼のご相談でしたらどうぞ中に入ってください」
「ありがとうございます」
青年が俺に中に入るように進めてくれたお陰で漸くあしが動くようになった
そして私は探偵社の洒落たドアを開けると中から社員達の声が聞こえてきた
「太宰！貴様という奴は何故仕事をしない！」
「だって、めんどくさいんだもん」
「男がもんとか使うな気色悪い」
「国木田君こそそんなにイライラしていると何時か血管が破裂するよ」
目の前で眼鏡をかけた男が包帯だらけの男を叱っていて、探偵社の第一印象は騒がしい所と自分のなかで認識した
そんな様子を遠い目で見ていると白髪の青年が慌てた様子で男達を止めに入った
「やめてください！太宰さん」
「だって国木田君が…」
｢だってもくそもあるか！この包帯無駄使い装置機が」
｢一回落ちついてください！それにお客さんがいらっしゃっているんですよ」
｢それを早く言え！」
｢客人に変な姿を見せてしまったね」
包帯だらけの男は此方を見ると謝ってきたが何故か理由がわからないのだが癪に障るのだ
無性に腹の底がムカムカしてドロリと黒い何かの感情が出てくる
そんな俺の心情を知らない目の前の胡散臭い包帯男はヘラヘラしながら此方に向かってきた
第二十一話：包帯だらけの男の名は→←第十九話：武装探偵社に接触
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：豆腐野郎(元やつがれちゃん） | 作成日時：2019年7月2日 7時
