第十五話:とある日の血塗れ童話劇 ページ15
「まぁいいですけど」
「やったぁ!」
幼い私は大喜びで母親に走って抱きつくと母親は笑って私を撫でてくれた。
そうすると父親はその光景を見ながら微笑んで
「もう暑いから家の中に戻ろう」
「そうしましょう」
「はーい!」
私と母親と父親は家の中に戻ると父親は自分の書斎で仕事をすると言って書斎に行き母親はキッチンで私の誕生日ケーキを作っていた。私はルンルン気分で椅子に座り部屋の中を見渡した私が幼少の頃住んでいた家は一軒家ではなく辺りを木々で囲まれた屋敷に住んでいて私はクレヨンで画用紙に父親と母親と自分の絵を描いて待っていようと思い描いていると父親が丁度書斎から出てきて私の隣に座ると私の絵を見て絶賛してくれた。
幸せな家庭とはこの事だろうと私は思いこの幸せがいつまでも続けば良いのにと心の底から願った。
だが幸せとは案外脆く一瞬で消え去ってしまうその事を直ぐに私は実感する。
キッチンでケーキを作っていた母親の足音が聞こえてドアの方を私は向いて母親を待っていると隣にいた父親からぐちゃという音が聞こえて私は父親の方を見ると父親の片腕がもげて父親の腕の骨の一部が剥き出しになり父親の両目は抉られて机の上に散乱していた。
驚いて椅子から下りて私は外を少し見ると外にはクルミ割り人形のような兵隊が銃を持っていて私は驚き母親が早く此方に来るようにと思うとドアが開いた音がして私の後ろに気配を感じそして私は頭に何かをぶつけられて気絶した。気絶する前に母親の声に似た声で
「ごめんね、私はお前を守りきれない」
と聞こえたような気がした。
「ルージュ!起きろ‼」
私は真奈美の怒号で目を覚ました。
目を開けるといつも通りの会議室の中で目の前には真奈美が私を叩いて起こしていた。
「ちょっ、痛いからやめて」
「痛いんだったらさっさと起きて書類をしろ!」
「酷くね、起きて早々書類をしろなんて」
「てかどんな夢を見てたんだよ」
「何でそんなことを聞くんだ?」
「だって、ルージュ冷や汗かいてるから」
「あぁ…とても嫌な夢だったよ」
「そうかよ」
「辛辣だなぁ」
「文句あんのか?」
「文句ナンテアリマセン」
「仕事の量2倍にするからな」
「すみませんでした」
そんなやり取りをしながら私は会議室をあとにした。
無論そのあと真奈美によって仕事の量を2倍にされ私は逃げ出してクレハ姉さんと真奈美に説教をくらった。
第十六話:束の間の休み→←第十四話:紅い白髪の乙女が見た悪夢
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作者名:豆腐野郎(元やつがれちゃん) | 作成日時:2019年7月2日 7時