・ ページ33
甲斐の動きを制し、声を上げた諏訪。
『……言ったよね。澪奈のフェイク動画の投稿者が名乗り出れば、今日死人は出ないって。って事は、そいつがやったって自白すれば、私達は助かるって事だよね』
『……そうなるね』
先生の回答を聞き、さっさと名乗ってよ！と大声を出す秋庭。
それに続き、諏訪がもう一度声を上げる。
『分かってんでしょ！……皆が助かるにはアンタが名乗り出るしかないんだよ！』
どんどんと追い詰められていく、やり逃げX。
俺は、モニター越しにある人物を見つめた。
…震えてる。
周りから、口々に言われる、�狃�けて�甅狒瓩�言えよ！�甅猴蠅爐�ら�疆�の悲痛な叫び。
より一層、身体が震えているのが見て取れる。
刹那、凛とした声が聞こえた。
『……私です。私です！！』
シン……と静まり返る教室。
声の主___茅野は続ける。
『私がやりました』
『お前が、あの投稿を送ったのか』
『…………はい』
茅野の肯定の言葉に、先生は投稿文を読み上げる。
�犒併魁∋爐有甅爐△い弔�苦しむ姿を見ると興奮する�甅犒併魁⊂个Δ福▲�モイ�甅爐△僚�をめちゃくちゃにしてやりたい�甅犒併海覆鵑得犬泙譴討海覆韻譴�___��
『私だって言ってるんだからもう良いでしょ！！』
『………パスワードは？』
『……え？』
『SNSに登録したパスワードだよ。それがなきゃ、アクセス出来ない。お前が投稿者本人だって言うなら、パスワード知ってるはずだろ？』
『……それは』
パスワードを教えろと、茅野を詰める先生。
先生だって分かってるはずだ、茅野では無い事を。
『………バッカみたい』
小さく、だがハッキリと聞こえた声。
周りに居た女子生徒も、急に声を上げた事に驚き、見つめている。
言葉を放った人物___宇佐美は1歩前に出て、言葉を続けた。
『何でそんな嘘つくの？皆を助ける為？だから自分が犠牲になるって？…ふふふ……あははははは。……笑わせんなよ』
『……宇佐美さん』
『…………私だよ』
宇佐美は先程居た場所から移動し、教壇の目の前にある机に手を付き、告げた。
『私がやり逃げXでーす。……パスワードは、kaho11815』
『……………ピンポーン！アクセス成功だ。良かったなぁ。今日、君達の中から死人は、出ない！』
やり逃げXが自白した事により、死者が出ない事に拍手を送る先生。
そこに、間髪入れず諏訪が言葉を放つ。
『やっぱり、アンタだったんだ』
『嘘でしょ…？』
『そんな訳ないよ……』
諏訪に続き声を上げたのは、魚住と河合未来。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 93人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：字の人 | 作成日時：2022年6月15日 0時
