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「私は…澪奈を被写体としてしか見てなかった…。先生の言う通り、澪奈が手紙を書いたのはちゃんと意味があった…」
そう言いながら、茅野はそっとポケットから手紙を取り出し、ゆっくりと開いた。
「『さくらとは友達になれない』…滲んでるの…。『なれない』の文字が…澪奈の涙で…滲んでるの……。手紙を書いたのは、きっと�牋磴Δ鵑世茘瓩辰禿舛┐燭�ったから…。本当は�爐困辰藩�達だよ�瓩辰董津舛┐燭�ったから。私はそれに気付こうとしなかった。…気付かないふりをした。……怖かったから。私も澪奈みたいに、皆に無視されるのが怖かったから…。…っ…私は澪奈のSOSを踏み躙った。澪奈が自 殺したのは、私のせい。…私のせいで、澪奈は命を絶った…」
涙ながらに語られた、茅野の思い。
静かに涙を流しながら、景山に謝る茅野。
そんな茅野に、先生は問うた。
「それがお前の答えか。お前のせいで景山澪奈は死んだ、そうだな？」
「………はい……」
頷きながら、そして迷いなく肯定の返事をした茅野。
教室には、沈黙が流れた。
その沈黙を破ったのは、先生。
先生から告げられた言葉は、クラス全員が予想していたものではなかった。
「残念ながら、今の答えは不正解だ。……確かに、景山はクラスメイトから無視されていた。そして、親友だと思っていたお前にも避けられて、深く、傷ついた。…でも、それが亡くなった理由じゃない」
先生の言葉に、茅野は力なく小さく頭を横に振る。
「違う…。私のせいなんです。本当に私が___」
「お前のせいじゃない」
先生は、はっきりと茅野の言わんとしている事を否定した。
それに納得のいかない里見海斗が、噛み付くように言葉を投げた。
「何であんたにそんな事が分かるんだよ」
「…景山本人から…聞いたからだ。何に…彼奴が苦しんでいたのか」
「なら、景山は誰に何をされて自 殺したっていうんだよ！」
今度は、立ち上がりながら甲斐が先生の言葉に噛み付いた。
「それは、お前達が自分で探せ」
「……ンだと…」
「何故、クラスメイトが、死ななければならなかったのか。卒業までの10日間で、一緒に考えるんだ」
先生は、クラスメイト1人ひとりの顔を見つめながら、語りかけるように言葉を紡いだ。
沈黙が流れる教室。
殆どのクラスメイトが先生を見つめている。
そして、徐ろに先生が口を開いた。
「さて…と、不正解だった場合、ペナルティが科せられるんだったよな」
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作者名：字の人 | 作成日時：2022年6月15日 0時
