【d!】さようならアメジスト【男主】 (ページ9)

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『うわっ』

自分の阿呆らしい声で目が覚めた。

自室の天井が視界に大きく映る。

どうやら随分長ったらしい夢を見ていたようだが、全く覚えていない。

昨晩は飲みすぎてしまったようだ。

『はぁ…起きるか』

まだ痛む頭を抑えながら、のそのそとベッドから起き上がる。

よく見たら昨日の服のまま寝てしまっていたようだ。

つまり昨日の俺は風呂にもありつけていないということか。

『朝シャンしよ…』

どんだけ疲れていたんだ昨日の俺…。

幸い今日が休日で良かった。

いつもよりゆったりと、朝の時間が迎えらる。

.

.

シャワーを浴び終わり、半裸で歩いていると

視線は自然とベッドに移る。

ギョッとした。

俺以外の誰かが、寝ているのだ。

(え、俺ずっと誰かと寝てたってこと？まじで？)

そういや起きたときも妙に温かかった気がする。

恐る恐る近づき、
ゆっくりと布団をめくってみた。

すると、端正な顔立ちの青年が規則正しい寝息を立てていた。

この顔どこかで見覚えがあるような気がする。

じっと見つめていると、
寝ていた彼の瞼がゆっくりと開かれた。

「そんな見つめられると照れるんやけど」

そう言い、目を細めた彼の瞳は黄緑に妖しく光った。

そう言えばこの人
昨晩も見かけたような……。

.

『…ゾムさん！？』