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『し、しししししショッピくん！？』
「あ、動かんといて下さいよ！取れないやん」
『いやややや取るとか取らないとかそれ以前じゃん』
吃驚して腰が抜けてしまった俺にぐんぐん近づいてくるショッピくん。
ちょっと待ってほしい。
今、思考が全く追いついていない。
『ショッピくん、１回落ち着こう、な？』
「なんでですか。俺は充分落ち着いてますよ」
『いや、目がギラついてんだよ！』
ついに手首を押さえつけられ押し倒される。
グッと力の入る彼の手は簡単に退けられなさそうだ。
(ま、まずいぞ…)
浜辺で後輩に押し倒されるなんて昨日の俺は想像もしなかっただろう。
まさか、キスまでされるなんて。
「あ、逃げても無駄ですから」
『まず逃げられないよ…！
何がしたいんだよショッピくん』
「何がしたい…ですか」
ようやく俺も状況把握ができるようになるまで落ち着いてきた。
砂浜の感触を感じながら真上にいるショッピくんを見つめる。
ドキドキと鳴る心臓を押さえつけ瞳をそっと合わせようとする。
目が合った瞬間、
再び唇を近づいた。
『キスしたいってこと…？』
「強いて言うなら、キス以上もしたいですね」
『な、何言ってんだ！』
「何って。Aさんが聞いてきたんでしょ」
『いや、そうだけど…』
言いかけてだんだん顔に熱が集まっていく。
ショッピくんは一瞬悲しそうなと笑みを浮かべ、唇を重ねた。
角度を変えながらちゅ、ちゅ、と口を付けていく。
掴まれた手はいつの間にか恋人繋ぎに変化している。
もう本気なのか、からかわれているのか分からなくなってきた。
『分からないよ、』
絞り出した声は微かに掠れていた。
『急にどうしたんだよ、ショッピくん』
訳が分からなくて涙が滲んできた。
後輩の前で泣くのがかっこ悪いとか、今は全く気にならなかった。
やっぱり君は、何か隠してるんだろう。
「何がですか」
『だから！』
ショッピくんの力が怯んだ隙を狙い、ガバッと起き上がった。
絶対に目を離さないように。
『……俺のこと好き、なの？
本気でしてるの？それ』
.
.
.
「……A先輩、？」
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作者名：さらさらさん | 作成日時：2019年11月23日 19時
