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7話 ページ8

松田「いや、だが…さっきの耳とかのこともあるから、嘘ではない、よな…」

萩原「俺たちの何倍も上なの…?パッと見15歳くらいなのに……」

安室「いえ、どちらにせよあなたが女性なのは変わりませんから、ダメですよ」

『…そこまで言うのであれば。きっと、しばらくすれば私の知り合いの方がここを探知して迎えに来てくれるでしょう。
ですので、それまではお邪魔することにしますね。すみません。』

緑川「探知…? 君はGPS機能のついた何か…いや、まさかその友達も妖怪…?」

『そうですね。私とは種族が違いますが、あの方も妖怪です。』

その後は、なんと言うか妖怪というのはどんなものなのか、暮らしている場所はどんなところなのかを聞かれているうちに夜が明けようとしていた。

今日、仕事がお休みの人は未だに私に質問などをしているが、仕事がある人たちは早々に眠りに着いている。

…さすがに、遅い。

普通なら数分で探知してくれるはず。
…何か、幻想郷で異変が起きているの…?
そんなことを考えていると、すぐ真後ろで聞きなれた音が……スキマが開く音がした。

続いて、ごすっ…という、何かが床にぶつかるような音。

目の前の緑川さん、松田さん、萩原さんは目を丸くしている。

くるりと後ろを振り向くと、ぐったりした紫さんが目に入った。

『えっ……あ、だ、大丈夫ですか…!?』

慌てて近寄ると、小さく呻き声が上がった。

紫「いたた……その声…セツナ…?」

『えぇ、私ですよ。』

頷いてそう言うと、紫さんは起き上がって私の顔を見て、安心したように溜め息を吐いた。

紫「良かったわ、やっと見つかった。
あなたの気配やら痕跡が私でも分からないほどに隠されていて、見つかるのに手間取ったのよ…ごめんなさいね」

『いえ、大丈夫ですよ。…皆さん、ありがとうございます。それでは…』

と声をかけて、スキマの中に入ろうとする。…が、出来なかった。

『…!?』

スキマに入ろうとした瞬間に、バチッ、という音と共に手が弾かれたのだ。

『…紫さん、何かしましたか?』

紫「いいえ…おかしいわね…」

そう言いながら紫さんがスキマに入ると、今度は何も起きない。
だが、私が入ろうとすると、弾かれる。…この謎の現象に、私は少し絶望感を抱いていた。

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作者名:犬走セツナ | 作成日時:2019年8月20日 9時

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