セ.ン.ラさんが大好きだけど苦手なアイドル

【６】嵐のようなスタッフ ページ7

『あの、すみません。』



私はスタッフさんを探し、声をかけた。



スタッフ｢はい、どうしましたか？｣



『これ、当たったんですけど…』



私はスタッフさんに“楽屋招待”の文字をみせた。



スタッフ｢あ、楽屋招待ですね。おめでとうございます！｣



『いえ、返したいんですけど』



スタッフ｢え！？どうしてですか？用事でも？｣



スタッフさんは驚いた顔をしているがそれが普通だろう。



『あの、実は私達こういうもので、』



私はスタッフさんに身分証明書をみせた。


するとスタッフさんは私たちの顔と身分証明書を見比べた。



スタッフ｢え、HYUMの皆さんなんですか！？｣



スタッフさんも、声大きいよ………



『はい。知ってくださって嬉しいです。他のcrewの方と関わりたくないのでこちらは返却させていただきたいんですが…』


私はテキパキと理由を説明する。



はやくこれ、受け取って貰いたい…



そんな私の気持ちとは正反対にスタッフさんは楽屋招待を受け取る様子はない。



スタッフ｢えぇ？そんなこと言わないで下さい！せっかくなんで皆さん別で浦島坂田船の皆さんと会ってくださいよ！浦島坂田船の皆さんも喜びますよ！｣



は…？浦島坂田船の皆さんが私たちのこと知らなかったら喜ぶも何もないよね！？



『え、いや、悪いですし……』



拒否反応があるとは言い出せずスタッフさんのまさかの提案に困ってしまう。



スタッフ｢いえいえ！今から浦島坂田船の皆さんに確認してきますのでお待ちくださいねー！｣



スタッフさんは嵐のように走っていき、嵐のようにやって来て、｢OKだそうなのでライブ終了後こちらで待ってます！ではまたあとで！｣と、また嵐のように去ってしまった。



４人｢｢｢『どうしよう………』｣｣｣

【７】浦島坂田船→←【５】会いたいけど

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す