街中歩いてたら逮捕されたんですが。【松田陣平】

逮捕３ ページ3

結局、二人の警察を連れて定食屋に来た。


左にグラサン、右にイケメンて･･･何だこの絵面。


ここ、友達と一緒に食べに来てすっごく美味しかった記憶があるから大丈夫だとは思うけど･･･。

もしお口に合わなかったらやっぱり署行き･･･？？？


「はい、おまち！」


それぞれの注文されたものが来て、手を合わせて黙々と食す。


「お、うめぇな」

「俺、久しぶりにこんな美味しいごはん食べたかも」

『え、普段なに食べてるんですか』

「そもそもあんま食わねぇ」


グラサンがカツ丼をかっこよく食べながら答えた。


かっこよく食べるってなんだ。


「俺はコンビニ弁当かなー。彼女でもいてくれたら弁当作ってもらうのに」

『え゛』


イケメンさんの言葉に、つい私は女子にあるまじき声を出してしまった。

グラサンも驚いたようにこっちを見た。
やめて恥ずかしい。


『か、彼女いないんですか！？』

「うん、いないけど･･･そんなに意外だった？」

『そりゃそうですよ！こんなにイケメンなのに！！』

「あれ、そう？」


じゃあさ、と軽く手を握られる。何だこのデジャブ･･･？？？


「俺の弁当、君が作ってくれる？」

『･･･はい？』

「愛妻弁当に憧れてるんだよねー。どう？」

『え？は？？』

「あはは、可愛い････なッ！？」


私が混乱していると、イケメンさんが顔を歪めた。


グラサンの方から舌打ちが聞こえたかと思うと、イケメンさんは急に手を離した。


「ちょ、陣平ちゃん！痛い、痛いから止めて？？？」

「なにサラッと口説いてんだお前･･･俺がどういう気持ちか知っててやってんだよなぁ？」

「ごめんて！この子が可愛いからつい･･･」

『可愛い！？殺す気ですか！？！？』

「殺す！？」


物騒だね、と地味に引かれてしまった。イケメンさん引き顔までイケメンてどういうこと？？？


なんて感心していると、グラサンが顔をズイッと近付けてきた。

相変わらず近い！！距離感ェ･･･。


「萩原の言うこと真に受けんなよ」

『受けませんよ！！･･･って、萩原さんっていうんですか？』

「今更！？あ、でもそういや名乗ってなかったっけ。俺は萩原研二。よろしく♡」

「俺は松田陣平。陣平でいい」

『えっと、はい！萩原さんに松田さん！』

「おい話聞いてたか？」


その怒った顔カッコいいですよ松田さん！！



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