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陰口を言われることは相手が嫉妬している証拠だなんてよく言ったものだと思う。
才能か、その整った中性的な顔立ちか。
将又、どことなく普通から逸脱した何かか。
誰がいつ何が原因でそうなったのかは知らないけど、Aの周りにはやたらと冷酷な意見を持つやつらが多かったように思う。
Aがこれまで積み上げてきたものを“天才”と一括りにしてしまうのは申し訳ないが、青砥Aの『あ』の字も知らないやつらには、神様からもお偉いさんからも運良く気に入られた人物に見えるんだろう。
Aの側にいると、“調子に乗るな”ってそんな類の言葉を何度か聞いた。その度に普通の顔で通り過ぎるAが不思議で堪らなかった。
頭のいいこいつなら、録音していたデータを上の人に送りつけるくらいしていてもよさそうなのに。
WZ｢A」
｢…ん？」
WZ｢マネヒョンが呼んでる」
｢自分を？」
WZ｢そう。遂に何かやらかしたのか？」
｢…まさか」
WZ｢なんだよ今の間は」
｢気のせいだよ」
WZ｢Aまで荒ぶったらスンチョリヒョンの胃がなくなる」
｢穴が空くんじゃなく？」
WZ｢穴なら多分もう空いてるだろ」
今までどんなにバカにされても、
その反動もあったのかもしれない。
何故かAではなくミンギュに。
一度、ミンギュがその場に居合わせたとき、相手のところへ突っ走って行こうとしたことがある。行こうとしただけで実際は違う。
ガラス玉みたいに綺麗な目を無感情にして、いつもいつも黙っているAがミンギュの腕を今までにないくらい強く掴んで言った。
『そんなことしてもミンギュの立場が悪くなるだけだから』
淡々とそう言ったAの姿は、かなりの衝撃を与えたらしかった。腕を振り払ってでも突っ込んで行きそうなものなのに、“なんで、”と小さく小さく言葉を溢して立ち竦んだ。
『なんでってそのままの意味だよ』
MG『なんで、Aは平気そうなの』
『いや、だって自分の何を言われたところで減るものでもないし』
そういう問題じゃないだろ。
そう思わず突っ込んでしまいたくなったけれど、ミンギュは今にも泣きそうだったし、Aはいつも通りのままだったし。そんな変な温度差が自分を止めた。
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柊(プロフ) - ぴょんさん» コメントありがとうございます。自分の文章にそう言ってもらえてすごく嬉しいです！こちらこそこれからもよろしくお願いします☺︎ (2022年9月26日 9時) (
レス) id: 1c5041063e (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - すごく深みのある文章で、読み応えがあります。とても面白い小説を生み出して下さりありがとうございます。これからも更新楽しみにしております(><)♡ (2022年9月26日 0時) (レス) id: 0051795449 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊
| 作成日時：2022年9月23日 17時
