妖88 ページ8
赤羽side
「──ゲ……、ゲームセット……!!……な、なんとなんと……E組が野球部に勝ってしまったぁッ!!」
辺りに試合終了を報せる笛の音が響いて
試合結果を報せるアナウンスが響く
踵を返す本校舎の奴等を目に俺も歩を進めてれば「カールマッ！」と肩を組まれやや前のめる
見なくても分かる 最近こういう事やって来るバカは1人しかいない
「……」
「お前良くんな至近距離で交わせたなー！」
「……」
「偉いぞ〜、偉いぞ〜。撫でてやろっ……い゛ッ……!!」
何の許可も無しに勝手に人様の頭をワシャワシャとして来た前原の後頭部に1発
それから「触らないでくれる?」と睨めば前原は肩に回していた腕を外し頭の後ろへ組み「お前なぁ……」と
「偶には俺にもサービス精神見せろよな〜」
「何で前原何かにサービス精神見せなきゃいけないの」
「それもそうだな！……うん?」
不意に前原が足を止めた
それに構わず歩を進めてたら、業、と呼ばれ
“──Aちゃん、何処行った……?”
＊
「Aッ……!!」
走って、見付けて、思いの儘腕を引いた
ポカンと見開かれた紅い瞳と目が合う
「何で勝手にいなくなるの?待ってられなかった訳?心配したんだけど」
『……ぇ……ぁ、あ……、すみ……ません……』
紅い瞳が揺れ、次第に落ち込んだ様に目が伏せられる
シュンと下がった眉尻に、悲しそうな瞳に
俺の嗜虐心が擽られ、この儘泣かせ様か、何て思想が出て来た時「おい」って声が掛けられ顔を上げる
上げた先、視界に映ったのは浅野クンで
何でいんの?って疑問より先に、Aと一緒にいた訳?って疑問が湧き出て来る
彼女を見ても答え何て分からなくて
「君等がどういう関係なのか知らないが……想い人にそういった悲しい表情をさせるのは得策ではないぞ」
「……別に。浅野クンに関係ないでしょ」
行くよ、と半ば無理に彼女の腕を引いて踵を返す
……嗚呼、苛々する
＊
歩いて、歩いて、人気のない所迄来て
やっと彼女と向き直った
彼女は瞳を不安に塗れさせていて、湿気を含んだ生暖かい風が髪を揺らす
「……何で浅野クンと一緒にいたの?」
出来るだけ優しく、彼女が瞳を潤ませない様に
静かに彼女の顎を持ち上げ目を合わせる
彼女は困った様に視線を彷徨わせ、小さく『ょ……ばれて……』と
「……そのジャージはどうしたの?」
『浅野さんから……貸して頂いて……』
舌打ちを堪えて彼女の頭を優しく撫でる
「……仲直り、しよっか」
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サヤ.アヤ(プロフ) - うえピィさん» ありがとう御座います！！最近低浮上気味ですがまったり待って頂けると幸いです！ (2021年5月29日 19時) (
レス) id: f5da6fa201 (このIDを非表示/違反報告)
うえピィ - 夢主ちゃんの性格めっちゃ好みです！ (2021年5月29日 7時) (レス) id: 7f5dd90b92 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - あやめさん» めっちゃ遅れました申し訳ありません…!!じゅ、受験が……(言い訳) 応援ありがとう御座います！が………んばりマス…。 (2020年9月17日 22時) (レス) id: df1d09b42c (このIDを非表示/違反報告)
アヤ - あやめさん» マジ気付かんかったすまん!!そう言って頂けて嬉しい限りだわぁ。ありがとなぁ、我の超可愛い相方が大学受験だから只でさえない更新が遅くなるわぁ (2020年9月17日 22時) (レス) id: df1d09b42c (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！これからもがんばってください！！更新楽しみに待ってます！！ (2020年9月12日 19時) (レス) id: 2cb5bf810d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヤ x他1人 | 作成日時：2020年2月11日 16時
