妖74 ページ37
潮田side
“彼奴が言った事は必ず叶う”
“この意味、お前らなら判るよなぁ?”
騒めく空気が流れる
今朝 寺坂君が発した言葉が頭を巡る
最初は当然その発言を信じれなくて
でも何でか引っ掛かり各自調べてみた所
それはSNSにも話題に上がっていた事で
取り上げられた特徴を見ても
それはどれも維波さんと酷似していて
“もしかしたら維波さんは、烏間先生には内緒で政府から送られて来た暗殺者何じゃないか”
“もし、そうだったとしたら、賞金は___……”
何て疑念が渦巻く中
『ぉっ、ぉは、よぅご……ざいますっ』
何てヘンテコな挨拶
振り向けば業君にガッチリホールドされて恥ずかしそうに赤面してる維波さんがいて
…………教室が、静まる
「……よっ!Aちゃん。昨日も思ったけどAちゃん服のセンスいーよな!」
そう、静まった室内に響いた明るい声
後ろ日に照らされる彼の髪が黄金色に輝く
にこやかな笑顔で挨拶する彼に釣られる様に維波さんの強張っていた頬が緩み、満面の笑みを浮かべる
『───おはよう御座います、前原さん』
業君のホールドを潜り抜けて、───彼、前原君へと抱き着く維波さん
……教室が、固まる
「え……Aちゃん?」
『?はい』
「あー、と…?何で抱き着いて…?」
至極当然な前原君の疑問
それに対し維波さんはキョトン、と首を傾げ不思議そうに『此方ではこれが……、ご挨拶の仕方だと伺ったので……』と
業君が維波さんの背後迄動き、引き剥がす
「Aがそれをして良い相手は俺限定だから。……気安く他の男にしないで」
後ろから維波さんの腕を引き再度腕の中へ閉じ込めた彼は不愉快そうに眉根を寄せていて
数秒経って維波さんが端正な顔を真っ赤に染め上げ、業君の腕から抜け出した
その儘逃げる様に前原君の背中へ回り込む維波さんは、何処か小動物の様で
……勝手だけど、やっぱり彼女が国から送り込まれた暗殺者だ何て思えない
それは皆も同じ様で、皆の目が、柔らかくなる
今、眼前で起こってる事に流れる和やかな雰囲気
業君が一歩詰める度、一歩下がる前原君と維波さん
一歩、一歩
突如として、「おはよう、Aちゃん」って綺麗な銀鈴の声音が、一部の緊迫とした空気に響く
見れば神崎さんが微笑を浮かべ立っていて
『……!』
維波さんが逃げる様に神崎さんの方へ
その儘話し出す2人にはキキョウの花がピッタリだと思う
……さて、この不機嫌な業君はどうしよう…
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サヤ - リトルメンさん» マジですかありがとう御座います!維波ちゃんの方は私も力を入れて考えて更新してるのでそう言って頂けて嬉しい限りです(*^^*)ありがとう御座います! (2020年3月13日 12時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ - リトルメンさん» おおっ!ド直球な告白!!これは照れるしかねぇなっ!!スッゲェ嬉しいわアザっすっ!! (2020年3月13日 12時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
リトルメン - これすっごく好きです!!! (2020年3月13日 11時) (レス) id: f24aeb68b1 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 鶴さん» 一回一回ご報告下さる良心だけでも充分有難いですし、許す許さない何てありませんよ 笑 (2019年7月16日 22時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
鶴 - あ、よかったです!昔めっちゃ怒られたことあったので、許して頂いてありがとうございます。 (2019年7月16日 18時) (レス) id: 0753bc1767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヤ&アヤ x他1人 | 作成日時:2018年3月6日 20時