妖14 ページ16
維波side
結局、お風呂と代えの衣を赤羽様に貸して頂き、御礼
チョイチョイ、赤羽様に手招きされるが、どうもこの白黒でヒラヒラの衣が肌に馴染まず素早く動けない
モタモタ、やっと赤羽様の前迄行くと、赤羽様は爪先から耳の天辺迄見た後「うん。流石俺」って言い、満足気に微笑む
「隣、座って」
隣を軽く叩き言われたので『失礼します』と断りを入れて赤羽様から若干距離を取り、座る
「ぇ…何この変な距離」
『ぁ…、や…』
「俺の事警戒してる?」と訊かれ、嘘を吐く訳にもいかないので顎を少しだけ引く
「えぇー…」
赤羽様は何か色々考え、
少し、ふて腐れた御様子
その様子が、今迄見て来た大人っぽい感じとは異なり、少々子供っぽい
何だか可愛らしくて、笑みが溢れる
『赤羽様って、可愛らしいですね』
「何それ嬉しくない」
深く、長く溜息を吐き「まぁ良いや」と諦めた様に言う赤羽様
赤羽様は軽く後頭部を掻き、ソファーから立ち上がり私の前へ
『赤羽様?』
『如何なさいました?』って訊けば赤羽様は「そーえばまだ俺の物Aに付けてなかったなと思って」と応答
『?この衣、赤羽様のじゃないんですか?』
「んー、俺のだけど俺のじゃないから。第一それ、朝になったら脱いであっち着るんでしょ?」
“あっち”と干されてる私の衣を指差す赤羽様の問いに頷く
この訳の分からない衣より馴染みのある彼方の方が動き易いし
「それ脱いだら再びAはフリーになるじゃん」
『ふりい?』
「Aの場合は御主人様がいない状態って事」
納得し何度も首を縦に振ればふりいの説明を終えた赤羽様が「なら今の内に付けとかなきゃ」って言い、みにデスクに置いてた物を取る
『ぁ…』
赤羽様が手にした物は、つい先程迄、私の首に付き、赤羽様が引き裂き取ったのと似た様な物で、少し、嫌
心を読み取ったのか赤羽様は「嫌かもしれないけど少しの間これで我慢してくれる?」と、苦笑
コクリ、頷けば頭を撫でられる
「着けてあげよっか?」
付け方が分からない私にその申出は有り難く、御言葉に甘える
首に赤羽様の手が延びる気配
『私からしてと頼むのは久かたなので、何だかドキドキします』
思った事をそのまま伝えれば赤羽様から「A、発言気を付けよっか…」って注意
『はい?』
『どういう意味ですか?』と訊いても赤羽様は答えて下さらず、首に赤羽様の物が付く
____この日、この時、この瞬間、 赤羽様が、私の主になった
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サヤ - み〜ちゃむさん» み〜ちゃむさん?!うわありがとう御座いますめっちゃ尊敬してます!!一度もコメントしに行った事ない(失礼)んですけど最近完結した【それを心中と言うのだろう】がみ〜ちゃむさんの作品の中で一番好きです!!何度も読み返したりしました!!ありがとう御座います!! (2020年3月16日 15時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ - み〜ちゃむさん» えぇっ……最近めっちゃストレートに伝えてくれる方多いやん……マジ照れるわ〜!ホンマかい。我ら作者も偶に見返したりすっけど削除したくなるゾ!何はともあれアザッした!! (2020年3月16日 15時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
み〜ちゃむ(プロフ) - この小説大好きです!何回も読み返してしまいます! (2020年3月16日 15時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 麗花さん» お褒めの言葉ありがとう御座います!いえいえそんな、私達何てまだまだですよ。先程誤字が無いか今更な確認をしてたらあまりのグダグタ差に恥ずかしくなりましたし…。 (2019年9月1日 13時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - またまた来ました麗花です〜こちらも面白いですね〜?私の場合文がまとまらないので… (2019年8月29日 13時) (レス) id: 91777e8ddd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヤ&アヤ x他1人 | 作成日時:2017年10月8日 21時