青い春のような。【五条悟】

27話 ページ27

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「もうすぐ着きます」と送った矢先。
すぐに既読がついたので､もういるのかなと思って探していた矢先。

禪院A、16年生きてきた中で人生初、東京でナンパを経験しました。

「可愛いね、何歳？」
「名前教えてよ」

5人くらいの男性グループに声をかけられ、戸惑ってしまう。

「え、あ、16歳です…」

素直に答えた後に、しまったと思う。
まずい。10歳くらい盛っとけばよかった。

「え、まじ？未成年じゃーん」
「このあと、どっか食べに行かない？」
「やめ、てください」

やべーやべーだのなんだの、やはり盛り上がっている。

すると突然リーダーっぽい男の人が､手を絡めてきた。
いわゆる恋人繋ぎをされ、絶対に逃さねーという意志を感じる。

…ちょっと怖いかも。
一般人相手に殴る蹴るなどするのはさすがに申し訳ないので、
このまま五条先輩を待つしかない。


「誰か待ってる感じ？友達かな？」

これも素直に答えていいのか迷い、黙りこくっていると、肯定だと見なされたらしい。

「まーじ！写真とかもってる？？」

根掘り葉掘りすぎますよさすがに。
東京のナンパはこんな必死なのかと少しばかり呆れる。



すると、後ろから肩にぽん、と手を置かれた。

反射的に後ろを振り返ると、それにつられて男の人たちも視線を向ける。

「ごじょ、先輩…」

「こいつは俺との約束があんだ、何か文句でもあるか？」


サングラスから覗く蒼い瞳は、隠しきれない怒りを写していた。

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