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Act.8《獣の噛み跡》 ページ11

『ひあッ………!ンン!!』



中也は帰ってきて早々、私の首筋に噛みついて荒々しく口付けた。

突然与えられる快楽にガクガクと足が震える。


「ン……。いい子にしてたかァ?」


耳元で甘く甘く囁かれる言葉に、ひやりとする。


あの薬瓶______


中也に見つかるとまずい気がして、取り敢えずはソファーの隙間に隠した。

だか、其れも時間の問題だろう。
其にしても、あの言葉……


「A、何かあったのか?」


心配そうに中也が私を覗き込む。
真っ直ぐに私を見つめてくる青い瞳にどきりとした。


『ううん。何でもない…………。』


そう言って、首をふるふると振る。

中也は不思議そうな顔をしたが、其れも一瞬で、すぐにその細い指で私の髪を優しくすいた。


「何かあったらすぐ言えよ?」

『…………………。』


口が裂けても薬瓶の事を言ってはいけない気がして、中也の言葉にこくりと頷いただけだった。

中也は満足そうに笑うと、するりと私の首筋を撫でる。


「手前の白い肌には、やっぱり赤も似合うなァ。俺の印が綺麗に付く。」


何かに浸る様な、恍惚とした笑みにぞくりとする。


「明日は休みだからな。今夜はたっぷりと時間がある。」


その言葉の意味。
自分の呼吸が荒々しくなっていくのを感じる。


「手前は俺だけを見てりゃいいからなァ…。」


其の言葉に応じる様に、首に繋がれた鎖がチャリと鳴った。

Act.9《毒婦》→←Act.7《楽園と牢獄》


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ぽむぽむ(プロフ) - みー坊さん» コメント、感激です!!!毎日読んでくださるなんて……幸せすます!ありがとうございます(*´-`)他の作品も頑張ります!それはもう、全力で!! (2018年4月12日 6時) (レス) id: 0ca2e09788 (このIDを非表示/違反報告)
みー坊 - 初めてコメントいたします。すごく面白くて、続きを毎日楽しみにしていました。ヒロインがどうなるのかハラハラしていたのですが、2パターンのエンディング、どちらも素晴らしかったです!他の作品も楽しみにしておりますね(^^)完結お疲れ様でしたm(_ _)m (2018年4月12日 0時) (レス) id: ecce6735cb (このIDを非表示/違反報告)
ぽむぽむ(プロフ) - くるみさん» ありがとうございます!!もうそろそろselectsceneなのでお楽しみに、です(*´-`)私も全力で更新します!! (2018年4月10日 17時) (レス) id: 0ca2e09788 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ - 夢主がこのあとどういう選択をするのかすごーく気になります!!続きを楽しみにして居ますね!! (2018年4月10日 6時) (レス) id: 31ba52f844 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむぽむ(プロフ) - くるみさん» ありがとうございます!!クラクラする位の愛を書きたかったので、そう感じていただけてほんとに感激です(*´-`)更新もばんばんしていきます!! (2018年4月9日 18時) (レス) id: 0ca2e09788 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽむぽむ | 作成日時:2018年4月5日 15時

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