重力遣いの新相棒【文豪ストレイドッグス】

暇 ページ33

〜中也side〜



人虎の件から数日後。





「ひーまーだーーー」


「確かに暇だ……」




俺とAは、俺の執務室にいる。

書類仕事も終わらせ、やることがなくなってしまい、暇を持て余している。





「鷗外ー、何か仕事ちょーだい…」


「いや、首領に頼んでどうこうなる問題じゃねえだろ。それになんだよ、『仕事ちょーだい』って。リストラ寸前の会社員か」


「ははは…」




Aの笑い声も力無い。

まあそう言う俺も、暇すぎて死にそうなンだが。





「ああーもういいもん、鷗外のパソコン、ハッキングして遊ぼう」


「止めろ！！！」


「はぁ…なーんか面白いことないかなぁ」


「確かに…お、そういえば、人虎の件結局どうなったンだ？」


「ああそれね、なんか樋口が黒蜥蜴を使って探偵社を潰そうとしたみたいだけど、あっけなく負けたみたいよ」


「探偵社も物騒だな、おい」


「ははは、確かに……って、あーーーーーー！！！！」


「ンだよ、いきなり」


「思い出した！！」


「何を？」


「面白いことだよ！！あのね、昨日鏡花ちゃんが芥川の命令で太宰を捕まえてきたんだって！！！」


「なにィ！？！？」


「鏡花ちゃんと昨日しゃべったとき、鏡花ちゃんが包帯ぐるぐる巻きの人を捕まえてきたって言ってたから、絶対太宰のことだよ！！」


「そうか……はっ、くくく、はははははは！！！」


「え、どうしたの中也！？ついに壊れた！？まあ元から変だったけど」


「うるせえ！！お前に言われたくねえ！！」


「はいはい、でなんでそんなに嬉しそうなの？実は太宰が帰ってきて嬉しいとか？」


「ちげえよ！！俺が喜んでる理由はなァ……ついにあいつを殺せる日が来たからだよ！！！」


「はは、中也らしい理由だね。じゃあ提案なんだけどさ、今から太宰のところに行かない？ちょっとは暇つぶしになるかもよ？」


「はっ、そうだな！よし、行くか！！！」


「ラジャー！！」





そういうわけで、俺たちは暇つぶしも含めて、太宰のところへ向かった。

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