重力遣いの新相棒【文豪ストレイドッグス】

日常 ページ2

「ちゅーーーうーーーーやぁぁぁぁぁああああ！！！おっはよーーーー！！！！」






「おわっ！？…ってなんだ、お前かよ」


「何それーー！酷くない！？せっかく元気に挨拶したっていうのに、冷たい！」


「朝からうるせえンだよ！！このバカが！！」


「いたっ！？」




私こと、大月Aは、思わず頭を抱えてしゃがみこむ。



「はっ、このくらいで痛いとか、弱っちい奴だな」



そんなことを言って、私を見下ろしているのは、仕事仲間である、中原中也。



「むぅ…そんなことない！」


私が抗議すると、


「へいへい、分かったよ。それよりこれ、はい首領から書類預かってきた」


さらっと流された上に、書類まで渡された。


朝イチから書類仕事なんて、最悪だ。

…そうだっ！こうなったら……



「悪い、中也！急にお腹が痛くなってきた！！あとは宜しく頼んだ！アディオス！！」


そう言って、中也に書類を押し付けて、逃げようとする。



…が、しかし。




「何が、『アディオス！！』だ！この怠け者！！」


「ぐえっ！？」



中也に襟首を掴まれた。


「離してよ！息できないじゃん！！」


「お前が書類サボろうとするのが悪いンだろうが！！」


「ちぇっ、バレたか」


「普通にバレてるに決まってンだろ！俺を何だと思ってやがる！」


「え、ちびっこマフィア」



私が悪びれもせずに言うと。




「…おーそうかそうか、よぉく分かった」


「げ……」



マズい。

これは非常にマズい。

中也を煽りすぎた……




「…太宰のクソ野郎みたいなこと、吐かしてンじゃねえ！！！！」


「ぐはっ！」




私は中也の飛び蹴りをまともに食らった。

後方に吹っ飛ぶ。


床に背中を打ち付けた。

全身が痛い…



私はゆっくり起き上がろうとする。

だが、体が妙に重い。

全くもって、身動きが取れないのだ。



こ、この現象は、まさか……


「…さァ『重力』と戦いてえのは誰だ？」


やっぱり…！！


これ以上、中也をからかうと本気でヤバい。

ということで、私は、



「…すみませんでした」


素直に土下座した。



「ったく…書類がそんなに嫌か？」


「うん、嫌！」


「即答かよ！！…まあいい、お前がその書類片付けたら、ストレス発散に付き合ってやるよ」


「ほ、本当！？」


「ああ、だから仕事しろ」


「了解でございます！」


なんだかんだ言って、中也は優しい。

さあ、早く書類終わらせよっと♪






…これが私たちの日常。

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