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境目。 ページ11

(Aside)


?「姉ちゃん!!」


あれ?ここは?私、なんでこんなとこにいるの?


それと、

『永太…!?』

なんで弟がいるの?





少しでも状況を把握しようと
辺りを見渡すと、紫色のヒヤシンス が咲き誇り、カエデ の葉があちこちで散っていた





永太「姉ちゃん!戻って!!こっちには来ちゃ駄目!!」


永太が叫んだ


『え?何言って』

永太「いいから!!!今ならまだ間に合う!!」


『……わ、わかった…』



言われるがまま、永太がいるのとは逆方向に走る
多分、今までの言葉からして、彼方は死後の世界なのだろう




永太……私はあの子のことを殆ど忘れている…今も。

思い出したのは「私には弟がいたが彼は亡くなっている」という事実と、
「永太」という名前だけ


他はなにもわからないままだ


…だから色んなことを聞こうにも聞けなかった






そのうち目が痛くなる程眩しい光に包まれ、

『っ……』

思わず立ち止まり目を閉じた



















次に目を開けると、見慣れない天井が視界に入った



どこ…ここ……

私はどこかの屋敷のとある一室で寝ていたのだ



さっき、懐かしい誰かに会った気がするけどよく覚えてない…




『!?!?』


そして自分の体を見て仰天した
私は上半身が包帯だらけだった



傷………たくさんあるようだし、どれも結構深そうだけど
これも覚えてないからわからない



ただ、敵と…鬼と戦ったことはうっすらと記憶にある

…ああそうか、その時にやられたのか

それにしてもその鬼は相当強かったんだなあ




……、




『あ……』


そう言えば、、、永太のことをほんの少しだけ思い出したんだ…!!!




その時、

?「!!起きましたか」


と、何やら蝶の飾りをつけた女の人が入ってきた





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

花言葉


○紫のヒヤシンス →「悲しい」「悲哀」

○カエデ → → →「大切な思い出」

蝶屋敷。→←本望。



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作者名:すい | 作成日時:2020年6月28日 17時

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