彼は私のホームズ

拾漆 ページ17

主「君たち、ああは言ったけど別に頭を使って考えろとは言ってないよ？」

葉村くんが帰ってきてからずっとこうだ

葉「違いますよ！比留子さんのくせみたいなものです」

少し気持ちよさそう

比「さあ、ここで整理しよう」

葉「進藤さんはトラブルをすべて承知していながら今年も同じイベントを企画したのだから
恨まれる理由はありますね」

確かに１年生の時に誘われたことがあったなぁ

比「そうだね
『生贄』『喰う』という表現を使っているのも
男が女に手を出すことに対する怒りの表れかも
だとすると、残りの1人っていうのは当然七宮さんになる」

主「だけども、必ずしも犯人が女性、男性と性別は確定できない
彼女が巻き込まれた、友達が巻き込まれたなどの理由が考えられるからね」

明「だが、あと一人だと脅しをかければ余計に表に出てこなくなることはわかっているだろうが」

主「もし既に……いや、なんでもない
とりあえず行こう
ミシミシと音が聞こえるもしかしたら扉が限界かもしれない」

最悪な事態は想像しない方がいいだろう

言霊みたいな事になりそうだったから

あるいはもうわかっていたのかもしれない

もう殺人犯は最後の犯行を終えているだろうと

比「時間が無い、急ごう」

葉村くんがパチンと電気をつけた

パシャパシャと時間が無いので写真を撮っているみたいだ

しかし、なぜこんな所にだけ血が残っているのだろうか

拭き忘れか？

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