拾伍 ページ15
比留子さんの体質を耳に挟んでしまったのは不可抗力だった
私はこのエレベーターホールで少しだけ寝ているつもりだったのだ
ここで生きているみんなと会議をするまで
比「私は自分から望んで事件に首を突っ込んだりしたことは未だに一度もないもの
これはね、葉村くん
体質なんだよ
呪いにも似た私の体質」
比「呪われた子と私は呼ばれている」
彼女は自分が生き残るために事件を解決している
私は自分を助けるために夢を見ているんだ
比「彼女にもそういうモノ私はあると思うよ」
明「Aが、か？まさか」
比「それより、今はこの事件を解かないと……行かせて
葉村くん、明智さん
私たちにはあまり時間がない」
エレベーターホールに全員が集まった
比「まず皆さんから話を聞く前に確認しておきたいことがあります
私は昨晩部屋に戻る前後から強烈な眠気感じ始め、倒れ込むようにして眠りにつきました」
この現象が私、葉村くん、重元さんを抜いた全員に身に起こったらしい
重「いや、僕が口にしなかったものが一つだけあります
食後のコーヒーですよ
僕は普段コーラしか飲まないから、昨日出されたコーヒーも口をつけなかったんです」
主「私も、昨日から少し体調が悪くてね
さすがに今はコーヒーを飲む気にはなれなくて」
葉村くんはコーヒーアレルギーらしい
珍しいアレルギーもあるものだ
飲んでから数時間後、長ければ数日後に症状が出るらしい
比「ともかく、睡眠薬がコーヒーに入っていたとすると納得がいきます
確か一昨日も、管野さんがコーヒーを入れてくれましたね？」
睡眠薬が入っていたコーヒーを飲んだから明智くんがいつにも増して起きるのが遅いんだ
明「俺と、Aは重元さんと一緒にエレベーターが止まっていることを確認してから部屋に入った
そこからは特に部屋から出ていない」
電話がかかったことは知らないが
主「ええと、私が起きたのは葉村くんたちの足音かな
ドタバタとしていたから、おそらく何かあったのだろうと思って外に出ようと靴を履いていたら管野さんが伝えに来てくれてね
ノックしてくれたんだ
明智くんは爆睡してたけど……」
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彼方 透(プロフ) - もちゃさん» コメントありがとうございます。実は明智さんどころか屍人荘の小説が少なかったので書くかどうかを迷っていたのです。これからも更新続けていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。 (2020年1月23日 22時) (
レス) id: 515ce45d47 (このIDを非表示/違反報告)
もちゃ - 明智さんの小説探してました！応援してます！ (2020年1月23日 21時) (レス) id: e6667f44b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼方 透 | 作成日時：2020年1月16日 23時
