ステージ裏の彼女【ワンダーランズ×ショウタイム】 (ページ4)

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4　天馬司ページ4

『もうすぐだ』

　無線で届いた兄の声に私とえむお嬢様は顔を見合わせる。ふむ、にやにやと楽しそうなお顔をしていてとても可愛らしい。
　ステージの上に梯子を伝って登り、お嬢様に安全器具等を取り付ける。お嬢様ならこの程度の高さは大丈夫だろうが、念のためだ。

　コーラルピンクの着ぐるみがワンダーステージに現れ、その後ろから金髪の青年がついてくる。手元の証明写真と照らしてみて、同一人物であるのが確認できた。あいつが『天馬司』だ。

　彼は周囲をキョロキョロと見回し、小首をかしげた。

「これは、ステージ……なのか？ボロボロだぞ？
あ、こんなところに看板が……」

「Aちゃん、言ってくるね！」

　えむお嬢様は小声でそう言うと、屋根上を勢いよく走り、飛び出した。耳横で風を切る音がし、視界がはためくピンクの衣装で埋まる。

「ワンダーステージ……？」

「とーーーーーっ！！」

　お嬢様は空中でくるくると回転しながら彼の元に着地した。天馬司はいきなり空から降ってきた女の子に目を丸くし、ぽかんとしている。
お嬢様のサプライズは大成功のようだ。

「ようこそっ☆笑顔い～っぱいの、ワンダーステージへ！」

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