検索窓
今日:11 hit、昨日:21 hit、合計:4,759 hit

14 ページ14

『ハーメルンの笛吹き男』
 鼠が大量発生したハーメルンの町に、一人の笛吹き男が現れる。彼は、笛を吹いて鼠をおびき寄せ、川まで歩いて鼠たちを落とすという方法で、町民から受けた鼠駆除の仕事をやり遂げるも、町民が報酬を払わなかった。

 それに怒った笛吹き男が、今度は町の子供たちを笛の音でおびき寄せ、どこかの洞窟へ連れ込んでしまう。
 そして結局、町中の子供たちは行方不明になってしまったという話。

 なのだが、お嬢様は知ってか知らずか私の肝を冷やすようなことを言う。

「へー! きっとすっごく楽しいショーなんだろうねっ! あたしも見てみたいなー♪」
「お、お嬢様……いや、でも私がそばにいるのであれば、いくらでも見て頂いて構いません。笛吹き男がなにか怪しい素振りを始めた途端に__」
「おい」

突然、先頭にいた天馬司が立ち止まった。歩みが止まった彼を不思議に思ったお嬢様は顔を上げると、何かに気付いたように「あっ!」と声を出した。

「__お前が言っていた『笛吹き男』は、背が高くて、黄色の瞳と、紫の髪をしているんだよな…?」

 振り返ってこちらを見る天馬司は少し複雑そうな表情をしている。まるで、見てはいけないものを見てしまったかのように。かくいう私も、こぼれた声には驚きの色を隠しきれていなかった。

 目先の、ある広場。そこにいる人々は誰かを囲むように群れていた。

その中心にいたのは、


まさに噂通りの背丈と容姿の


「フフ、今日の彼らは特に上機嫌だ。何故って? もちろん、ここでショーができるからさ

さあ、機械仕掛けの名優たち、__ショータイムの始まりだ」


『紫の笛吹き男』だった。

15→←13 紫の笛吹き男



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (20 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
25人がお気に入り
設定タグ:プロセカ , prsk
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作成日時:2024年1月18日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。