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二十七日目 ページ12

「もうすぐ」

私はシニガミを見上げた。

「あと少し」

窓辺で白い花が揺れていた。

「楽しみだね」

シニガミは泣いていた。
私はそっとシニガミを抱き締めた。

「温かい?」

シニガミは頷いて笑った。

「とても」
「そう」

蝉の声が聞こえる。

「……怖くは、ないのか」
「なにが」
「君は無になる。……永遠に消えてしまう」

私は笑った。

「だって、悲しいのも無くなるんでしょう」

シニガミの目から涙が落ちた。

「君自身が、消えてしまう」
「そんなこと、どうでもいいでしょ」

私は彼から離れた。

「死神らしくないね」
「そんなことは、どうでもいいんだ」

彼は私を見た。

「君は、どんどん人間らしく無くなっていく」
「……君は、どんどん人間らしくなっていく」

彼の繊細そうな指にそっと自分の指を絡めて、私は彼を見上げた。

「私が消えたら、人間としての生活を楽しんでみてよ」

彼は歪んだ泣き顔で笑った。

「君が今からそうしたらいい。俺にそんなことを言う前に」
「私にはもう無理だよ。……時間じゃなくて、気力が足りない」

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Niko(プロフ) - フォローさせていただきました......!こちらこそよろしくお願いします! (8月20日 18時) (レス) id: f73d5be156 (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 作りました!きっかけを頂きありがとうございます!ご負担になった場合はフォロー外して頂いて構いません。よろしくお願いします! (8月20日 15時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)
Niko(プロフ) - 返信ありがとうございます、嬉しくて泣きそうです!もしアカウントをお作りいただけるのでしたら本当に嬉しいです......! (8月20日 13時) (レス) id: f73d5be156 (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 無視して頂いて大丈夫です。もし需要があるようでしたらアカウントを開設します。いつも作品を読んで頂いて本当にありがとうございます。 (8月20日 3時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 良いかと思います。ただ、最新の物語が一番好きでいらっしゃるという貴方のような奇特な性癖の方(すみません)を、正直に申し上げますと逃すのは惜しいため、新しくアカウントを開設した場合に繋がらせて頂くことは可能でしょうか?ご気分を害してしまったようでしたら (8月20日 3時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:餅屋 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2014年3月18日 18時

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