検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:2,406 hit

13話 ユミルside ページ15

レオンと別れた後、私は村をフラフラと歩いていた。

あの人たちのところには、戻らなくてもいいだろうな。

戻っても、ただ嫌味言われながら仕事するだけだし。

ふと、レオンの顔が浮かぶ。

あの顔を見るたびに、胸が高鳴る。

・・・でも同時に、苦しくなる。

私が離れていったら、あいつはきっと、もっと幸せに・・・

でも、私があいつから離れることはない。

あいつから離れることはあっても、私から離れることなんて、ありえない。

それは、レオンのことが好きなだけ?

好きだから、付きまとってる?

・・・・・・それは、ちがう。

ユ「あ〜〜、ヤなこと考えちゃったな。
  もっと楽しいこと考えなきゃ!
  もうちょっとで、レオンと二人きりで、旅に出れるんだし。
  そしたら、あんな無茶な仕事しなくてもいいんだし。」

今度は、私にもいた両親と、1人の兄の顔が浮かぶ。

会いたいな、母さんとか父さんより、大好きな兄さんに。

兄さんに命令されたことなら、私は何でも従うだろう。

たとえ、死ねと言われても。

ユ「兄さん、私のこと、好きかな・・・
  好きって言ってくれたから、きっとまだ、好きでいてくれてるよね。
  こんな私を、好きでいてくれるよね、兄さん。」

私には、いろいろな事情がある。

私が孤児なのも、孤児として扱われているのも、そのせいだ。

この村に来たのも。

私が生きている理由は、兄さんが必要としてくれているから。

だから私は、今日も、明るくて元気な、ユミル・ヴァイラードを演じ続ける。

全ては兄さんのため。

ニイサンノタメニ。

ごめんね、レオン。

14話→←12話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:ゆあ , 呪い , 刻印   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆあ - わたあめ☆さん、残念ながら、そりゃあ無理ですよw。でも、貴方も結構文才あって、羨ましいです! (2017年5月12日 18時) (レス) id: 9a045e772a (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ☆ - これ面白い(≧〜≦))ププッユミル最高!!私にその文才分けてくれ (2017年5月11日 20時) (レス) id: 8ff80f4586 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ☆ - 私も占いツクール初心者で〜〜す!語ろう! (2017年5月9日 18時) (レス) id: 8ff80f4586 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆあ | 作成日時:2017年4月25日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。