ワスレナグサを渡して、

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Shota.side

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目黒が、俺に興味を持たなくなった






でも、しょうがない気がする




俺は言葉にもしてなかったし、態度にすら表せなかった


それに比べて、康二は素直で可愛くて…




……好きって気持ちは俺の方が何倍もある、はずだけど





これって嫉妬、？







なんて考えながら、廊下を歩いてると

目の前から歩いてくる康二と目が合った




…ヤバ、気まず



恋人(元？)と、恋人(になりかけてる)二人が

出会うって修羅場じゃん






とりあえず無視しよう、と決めて歩いていると

腕をぐっと掴まれた







「…なに、」



「どうして、そんな平気なん？」







康二の目からは、悲しみと怒りが伝わってくる




平気なんかじゃない、と言おうとしても

声が出てこない



…康二のその目に、腕を掴む力に負けてる気がして







「めめは、しょっぴーを嫉妬させようとして

わざと俺と距離を異様にとってきてんで？





それで、なんで奪おうとしてこんの？


めめに思いを伝えようとせんの？


恋人だからって、甘えとんの？



……なんで、俺を選んでくれんの」








康二の目からは、綺麗な涙がこぼれていた






…きっと康二は、ずっと目黒を思っていて

なのに俺なんかを選んで、せっかく自分が引いたのに

俺が甘えてて、腹が立って、



当たり前だった、俺が最低なんだ






きっと康二なら、目黒のことを隅から隅まで愛せる



でも俺は、愛していても康二みたいに行動にできない


幸せにできない








「…ごめんな、八つ当たりしちゃって


まあ、そんなとこやから、もう仲直りしーや」






袖で乱暴に涙を拭きとり、無理やり笑って

俺の腕を掴んでいた手を離した









……康二も、目黒も、幸せになる方法



それは、俺が潔く引くこと









目黒の隣にいるべきは、俺じゃないから









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