私は選択を間違えた。 ページ8
学校の中で、私は化け物に追われていた。何度も何度も逃げ回り、気持ち悪い不安を煽るような声で「もうお前は逃げられない」と言う言葉を無視して走る。涙は出なかった、恐怖と絶対に助かりたいという気持ちで私は走り続けた。
いつからか、私は眼鏡をかけた黒髪の少年と合流した。その子はとても頭が良く、階段のルートがおかしくなっている事を説明してくれた。2階から3階に上がろうとしても、4階に飛んでしまうのだ。だが、4階から3階に階段を下りる事はできる…少年は焦りこそ見えたが冷静な声で私に教えてくれた。この状況で気が狂いそうになっている私は、少年のその落ち着いた声でいくらか頭を冷静にさせる事ができた。
階段の仕組みを理解した私は、これを使って化け物から逃げ回るようになった。階段の手すりから慎重に下を覗き込み、化け物が来ていないか確認する。ふと視界に化け物から逃げ回る男の姿が見えた。見た目だけでもやんちゃそうな男で、足がとても速い。飛び跳ねるように地面を蹴り上げ走り回ってる姿が見えた。アイツが追われてる内は私は大丈夫だとそう思い、私は彼らを注意深く観察しながら逃げた。(その時眼鏡の少年から聞いた話だと、彼は体育大会で91点を取る抜群の運動神経らしい。)
周りに見える死体が増えてきた気がする。皆目の中は真っ暗で口を虚ろに開けていて、灰色の肌はこの人達はもう死んでいるのだという事を主張していた。死体の中を駆け回ると私はゾワゾワとした寒気を感じつつ此処はとても危険な場所なのではないかと悟った。
廊下の突き当たりを曲がって階建を下ろうとした時、またあの足の速い男に会った。まだ化け物から逃げ回っていたのだ！！息が詰まりそうになりながらクルリと背を向け走り出す。化け物がターゲットを変え、私が狙われる可能性もあったからだ。途中で眼鏡の少年にもまた会った。様子が変だ、動きが止まっている…？それに、まるでゲームのロード画面に出てくるようなグルグルが少年の前で渦巻いている。
私は選択を誤った。
文字数が足らぬ…
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作者名：超気まぐれ人間 | 作成日時：2019年1月6日 11時
