お母さんに (ページ1)

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私は伊藤さやです。
私にはお母さんがいます。お父さんがいます。
幸せでした。
幸せなのに、母に酷いことを言ってしまうのです。
父ではなく、母に

私は、母を失う事が嫌でした。
母が死んでしまうということを考えると、苦しくて、涙が溢れてきて、
母の服で涙を拭って、いつもありがとうと言うのです。

母が一度、出て行ったことがありました。
そのとき、怖くて怖くて、涙が止まりませんでした。
母に電話して、｢はやく帰ってきて。｣
と泣きじゃくりながら言いました。
電話の先から波の音が聴こえました。
私はこんなにも母を苦しめていたのかと、そう思いました。

私はその日、テスト勉強をしてました。
小学生ですから、コンテスト、でしょうか。
遅くまで寒い中ずっとやってると、母が｢はやく寝なさい｣と、
怒ってくるのです。
わかってないなと、怒りを覚えました。
でも、母は心配していたのです。
私は強いふり、をしていました。

私はスマホを持っていました。
別に無料通話アプリなどをしていたわけでもなく、
スマホを持っていただけです。
必要性はないだろうと、今だけ思っていました。
ですが、中学生になって、かなりの時間使うことになりました。
父に｢普通でいろよ｣と言われました。

ごめんなさいお母さん