30 髑髏 ページ33
「そうです」
ドラコニアに居たドストさんが澁澤に頷くように呟いた。
急な言葉だったので私もビックリした。
ドストさんは気にすることなく、手にした髑髏に視線を落とす。
骸砦の最上階で林檎と共に飾られていた髑髏だった
…と髑髏に塗られていた塗料が剥がれた。
その額には、深い爪痕だけが残っていた。ずっと骸砦に飾られていたどくろは、澁澤本人のものだった。
「あのとき、あなたは死んだ」
「そして、あなたのコレクションを引き継いだのは、死体から分離したあなた自身の異能だったのです」
ドストエフスキーは髑髏を掲げ持つ。
「死の事実を忘れ、自分を収める部屋を自ら管理する蒐集品。それが今のあなたです」
◇
「あの時僕は爪を立てた…あの時僕は爪を立てた…あの時僕は爪を立てた…あの時僕は爪を立てた…」
虎は永遠と呟く。
「あの時私はスイッチを押した…」
同じように澁澤も呟き始める。
全て異能力者の欲望を導く異能だと聞いて、虎の異能を手に入れたかった澁澤。
それを誰から聞いたと聞けばこう答える。
「___ロシア人」
だと。
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湯豆腐(プロフ) - 葉桜さん» ありがとうございます!!頑張ります!! (2018年3月25日 19時) (レス) id: f6c8369393 (このIDを非表示/違反報告)
葉桜 - 面白いです!早く続きが見たいです! (2018年3月25日 19時) (レス) id: 59af2a7526 (このIDを非表示/違反報告)
湯豆腐(プロフ) - Reiさん» 配布終了になってました(¶w¶) (2018年3月5日 18時) (レス) id: f6c8369393 (このIDを非表示/違反報告)
Rei(プロフ) - むむむ!映画行ったっていうことは、あの先着限定の小説をゲットしたんですか!!? (2018年3月4日 19時) (レス) id: e85a2e8168 (このIDを非表示/違反報告)
湯豆腐(プロフ) - 猫まろさん» ありがとうございます!!更新がんばります!! (2018年2月2日 20時) (レス) id: f6c8369393 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:湯豆腐 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/bbs/su0203
作成日時:2018年1月3日 17時