404ともう一人 (２)【MIU404】 (ページ12)

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　三人で少し歩いて、近くのコンビニに入ろうとしたとき、店員さんが声を張り上げた。

｢帰った帰った！もう！！｣

『わ、びっくりしたぁ、』

｢すいません…！｣

　麦ちゃんが自分たちに言われたと思って謝る｡

｢あー！いやいやお客さんじゃなくて…、ここに集まらないでくれるかな！｣

　店員さんはコンビニの前で集まって、買ったものを食べている高校生たちにそう言った。
　高校生たちが着ているジャージはバシリカ高校のものだった。

｢うう～…、｣

『あ、ゆたかー、泣かないの』

｢すいませんっ！｣

　びっくりしてしまったのだろう。ゆたかが泣き出してしまった。それに店員さんが謝ってくれる。

『麦ちゃん、行ってきて。私ここで待ってる』

｢ほんと？分かった、じゃあちょっと行ってくるね。ゆたちゃん、行くよ｣

　この間に、高校生たち五人に話を聞いてみよう。５人のうち一人は女の子。話しかけようとすると、一人がコンビニの中に入っていった。

『君たち、バシリカ高校の生徒さん？』

｢？…はい｣

『そっかあ、今日って部活とかはないの？』

｢え、えっと、今日は休みの日で｣

『そうなんだ、部活頑張ってね。高校生の時にしかできない経験ってあるし』

｢……はい、ありがとうございます！｣

『てかごめんね、急に話しかけて』

｢あ、いえ…｣

｢Aー！｣

　いつの間にか買い物を終えたゆたかと麦ちゃんが私を呼んでいた。話を聞くと高校生の一人にジュースを買ってもらったらしい｡

｢かえろ？｣

『はいはい、帰る帰る。…ちょっと待ってて』

　せめてジュースを買ってくれた高校生たちに、何かお礼を言ってから帰ろう｡

『ありがとう、あの子にジュース買ってくれたみたいで』

｢いえ！ここにいた僕たちが悪かったので｣

『そっか、…じゃあ部活頑張ってね』

｢……、はい！頑張ります｣

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