404ともう一人【MIU404】

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　加々見さんを警察に引き渡したとき、田辺さん夫妻が車から降りて来た｡





「加々見くん！」


「加々見くん、ごめんね…！最後まで付き合うって約束したのに…、いつかまた三人でドライブしよう」


「いつかまたね！」



「 "ごめんね" …！！」



「っ...」





　加々見さんは田辺さん夫妻に向かって、深く頭を下げてパトカーに乗った｡





『田辺さん、』





　私は田辺さん夫妻の元に走った。今回、田辺さんたちがしたことは良いこととは言えない。だけどそのおかげで加々見さんは新たな罪をおかさなかったのかもしれない｡





『出来れば、これからも加々見さんを見守ってほしいと思ってます。…本当にありがとうございました』





　それだけを言って、志摩さんたちが待つメロンパン号へ走った｡





「Aちゃんおかえりー」


『ただいまぁ、…先輩ぃ、お腹空いた』


「丁度それ話してたんだよ〜、山梨ならではのとこ行くよー！」


『いえーい､やっ』


「じゃあAの説教は…その後だな」





　志摩さんは治療された左手を見つめながら言ってくる。それを背中に隠して、先輩に助けを求める。なんか、余計に左手が痛くなってきた気がする。





｢ごめん、こればっかりは俺もちょっと｣


『あぁ…』




　志摩さんの説教に加えて先輩からも説教。説教は避けられないらしい｡



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