お願い ページ4
『あぁぁあ見ないでって言ったのに……』
そう言いながらノートを取ろうと目の前でぴょんぴよん跳ねる彼女をスルーしてノートをぺらぺらとめくる。
「すげぇ。自分めっちゃ絵上手いな！」
『えっ…？』
「いやこれほんま角名そっくりやで！これ本人に見せていい？」
『ええぇえ！？だっだめだめだめ！！絶対だめ！！』
めっちゃ必死やん。そんなに見せるの恥ずかしいんやろか。
「あっじゃあ見せへんからこれ借りていい？数学やんなこれ…板書したいねん。」
『ほっ、ほんとに見せない…？』
「おん！」
了承してもらい、丁寧にエナメルバッグの中に入れる。勿論勉強する気はさらさらない。角名に見せるんや。←
陸奥さんには悪いけど、見てしまったからには本人に見せたい欲が溢れて部活に集中出来んくなったら嫌やしな。
「ほな日直宜しく『あっあのっ！！』」
教室を出ようとした時、袖を掴まれた。
「は？」
ぷるぷると震える彼女の顔はまだ赤くて口をぱくぱくと開けている。
『ひひ、ひとつだけお願いが、あります…。』
何やこいつ。ちょっと俺と話せた位で調子乗ってるんか？
「何やねん告白とかは先に断るで。」
なかなか話出さない彼女に苛苛が募る。
「こっちははよ部活行きたいねん。お前みたいなチビと話す時間は無いんや。もう行くで。」
急に態度が変わったから、怖がらせただろうか。どっちみち俺の部活の時間削ってんのが悪いんや。
彼女の手を振り払ってドアに手をかけた時だった。
『……くん。』
「はぁ？」
『おっお願いします！！』
急に大声を出すから思わず振り返る。
「だから告白とか『すすっ、角名くんの下の名前教えてください！！』
………は？？
1人ぽかんとしてる自分と、言っちゃったぁと顔を手で隠している陸奥さん。
「倫太郎やで？角名倫太郎。」
『りん、たろう…』
角名の名前を口にして、また顔を赤くする。
待ってこれはまさかやけど、え？
「もしかして陸奥さん、角名のこと好きなん…？」
そう聞くと、彼女はこくんと頷いた。
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麻呂ましゅ(プロフ) - 宮侑イケメン過ぎて今度は侑の小説見たくなっちゃったー( ߹꒳߹ ) (11月15日 7時) (
レス) @page47 id: e05060289a (このIDを非表示/違反報告)
なっちち(プロフ) - 久々にキュンキュンきました(*´ω｀*) (2021年2月7日 4時) (レス) id: 5d60cec675 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 気づいたらニマニマしてました……とても良い作品ですね(*´ `) (2020年5月18日 22時) (レス) id: 5054bb840e (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ - 可愛すぎるってぇぇぇぇ!やばい！讀みながらひとりで騒いでたわ (2020年4月12日 16時) (レス) id: 767cede04a (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 更新お疲れ様です！続きがすごく楽しみです！！応援してます！！ (2020年4月7日 1時) (レス) id: f894f75d5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にろ
| 作成日時：2020年3月11日 10時
