自主練と恋バナ ページ28
インターハイも近くなり、皆少しピリピリしている。
気がつけばギャラリーにも人は集まっていなくて、マネージャーの仕事は慣れたものの、何となく怖さを感じた。
部活が終わり、今は侑くんと治くんの自主練を手伝っている。倫太郎くんと銀島くんもインハイ前だからか、いつもより長く練習していた。
『侑くん、今日サーブミス若干多い気がする。』
「えっ、やっぱり?」
『今日の記録見る?』
「見る!!」
私の元に駆け寄り、じっとノートを見る。ちらっと彼の様子を伺うと、いつもより距離が近くて、あぁやっぱり侑くんもかっこいいんやなぁと思った。こりゃファン多くて当然か。
「何や俺の顔じっと見て。惚れたんか?」
『いや、やっぱ侑くんってかっこいいんやなぁと。』
「嬉しいような嬉しくないような!」
『はい記録見て。ジャンフロの方がちょっと今日微妙やな。』
「切り替えの速さは北さん並やな…。」
渋渋ノートに目を戻して、真剣な表情をする侑くん。
すると侑くんの口がゆっくり開いた。
「そういえば陸奥さん、角名には告ったん?」
『え、?……いや、まだ…ていうか何で今?』
いきなり角名くんの話をされるから思わずびっくりする。ここ最余計彼のことを考えていたから、胸が苦しい。
侑くんは大きくため息をついて私をじとっと睨む。
「はよどっちか告ってくっついてや〜。見てるこっちが結構しんどいねん。」
『へ?』
「くっつきそうな雰囲気やのに変にぎこちないし、」
『いや、でも…もしかしたら向こう好きな人おるかもしれんし、逆に迷惑だったら嫌やし…。それに角名くん優しいからモテそうだし…。』
ごにょごにょと話していると、侑くんは「は?」とでも言いたげな表情でこちらを見る。
「いやいやいや、おかしいやろ。あの角名やで??おるわけないやん。ていうか角名別に優しないし。」
『それは侑くんがちゃんとしてないからでしょ。』
「さりげなく俺ディスるのやめてや!!」
『あーもうわかったから!!ほら練習まだするんでしょ!』
話してるこっちが段々恥ずかしくなって、侑くんをコートへ押し戻した。
(告白して上手くいったら何も苦労はしないよ……。)
そう思いながら、今度は上手くいったら侑くんのジャンフロをノートに書き留めた。
「なぁ治。角名どうしたんや?めっちゃ機嫌悪いねんけど…話しかけるの怖い…」
「やめてや、俺かて今の角名に話しかけたないわ…」
962人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
麻呂ましゅ(プロフ) - 宮侑イケメン過ぎて今度は侑の小説見たくなっちゃったー( ߹꒳߹ ) (11月15日 7時) (レス) @page47 id: e05060289a (このIDを非表示/違反報告)
なっちち(プロフ) - 久々にキュンキュンきました(*´ω`*) (2021年2月7日 4時) (レス) id: 5d60cec675 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 気づいたらニマニマしてました……とても良い作品ですね(*´ `) (2020年5月18日 22時) (レス) id: 5054bb840e (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ - 可愛すぎるってぇぇぇぇ!やばい!讀みながらひとりで騒いでたわ (2020年4月12日 16時) (レス) id: 767cede04a (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 更新お疲れ様です!続きがすごく楽しみです!!応援してます!! (2020年4月7日 1時) (レス) id: f894f75d5c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:にろ | 作成日時:2020年3月11日 10時