支え ページ24
『えっ、さ、サムくんじゃないの…？』
慌てて倫太郎くんに聞き返す。めっちゃ笑っとるやん…。
「治だよ。侑と治がお互いにツムとサムって言ってるから。」
『そ、そうやったん…ごめん治くん…』
「ええで、気にせんといて。」
ふわっと彼が笑うのを見て、怒ってないんだとほっと胸を撫で下ろした。
「わ、タオルふわふわや。」
「陸奥さんありがとうな。」
大耳先輩と北先輩に言われ、慌てて言葉を返す。
『いっいえ！やることちゃんとしただけなので……あ、でもちゃんとしたかは私が言うことじゃないですねすみません…』
「A、誰もそこまで言ってない。」
「でもむっちゃんみたいに気が利くマネージャーやと安心やわぁ。」
「タオルふわふわやしな。」
「練さっきからそれしか言うてへんで。」
がやがやと温かい会話に胸がぽかぽかする。男の人ばっかで怖いと最初は思っていたけど、自分もこの人たちを支えたい、そういう風に気がつけば心が変わっていた。
『きっ、北さん。』
「ん？」
正直私がここにいるのは現実かと未だに疑う。
もともと倫太郎くんを見てかっこいいという一目惚れで体育館に居たのに
今は仮でもマネージャーをしている。
自分は周りと比べたら可愛くなんてないし、どんくさいし、良いところなんて無いかもしれない。
私なんかよりも、もっとまともな人がいるかもしれない。
それでも侑くんの何気ない一言で、私はここにいる。
ここにいるのは決して当たり前じゃない。
でも、それでも
『私やっぱり…マネージャーやらせて下さい。皆が全国へ行く支えになりたいです…！』
ばっと頭を下げる。北さんは黙ったまま。
周りもいきなりの事でびっくりしていたが、徐々に笑顔になっているのがちらっと見えた。
「陸奥さんで良ければ俺たちと一緒に全国行こうや。」
ゆっくりと頭を上げると、北さんはにこっと笑っていた。
「やったー！！陸奥さんよろしゅうな！！」
『ひょあっ！？』
侑くんにガシガシと頭を撫でられる、ちょっと痛い。
痛い、と言おうとしたらぐいっと腕を引かれた。
「侑、Aが嫌がってる。」
『りっ、りんたろ…くん…』
「ほーん？角名も大胆やなぁ。」
「別にそんなんじゃないから……っあ、ご、ごめんA。」
掴まれていた腕をぱっと離される。
しばらくそこに熱があったのは気のせい。
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麻呂ましゅ(プロフ) - 宮侑イケメン過ぎて今度は侑の小説見たくなっちゃったー( ߹꒳߹ ) (11月15日 7時) (
レス) @page47 id: e05060289a (このIDを非表示/違反報告)
なっちち(プロフ) - 久々にキュンキュンきました(*´ω｀*) (2021年2月7日 4時) (レス) id: 5d60cec675 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 気づいたらニマニマしてました……とても良い作品ですね(*´ `) (2020年5月18日 22時) (レス) id: 5054bb840e (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ - 可愛すぎるってぇぇぇぇ!やばい！讀みながらひとりで騒いでたわ (2020年4月12日 16時) (レス) id: 767cede04a (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 更新お疲れ様です！続きがすごく楽しみです！！応援してます！！ (2020年4月7日 1時) (レス) id: f894f75d5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にろ
| 作成日時：2020年3月11日 10時
