Prolog ページ1
「なぁあの子また最後まで残っとるで。」
部活が終わり片付けをしてる中、尾白はギャラリーに居る1人の女子をちらっと見ながらそう話した。
「ほんまや。あーでも胸小さそうやな。」
「どこ見とんねん！」
宮治の発言に思わず尾白のキレッキレのツッコミが走る。その会話を宮侑は聞き逃すはずがなかった。
「何やねん。胸小さい上に俺らの邪魔しに来たん？えらい迷惑な奴やな。」
不機嫌そうに例の女子を見つけると、あっ、と呟く彼に角名はどうかしたの？と話しかける。
「あれ、確か同じクラスの子や。」
「名前知らないの？」
「あいつ休み時間までいっつも勉強しとるから苦手やねん。しかもあんま笑わんし。」
「ふーん。」
ちょっと気になってギャラリーの方を見ると、その子とぱちっと目が合った。
「…あ。」
ちょっとだけぺこっと頭を下げると、向こうは驚いたのか慌ててギャラリーから姿を消した。あれ、何かまずかったかな。
「何やあいつ角名見て逃げていったで。角名何やらかしたん？」
「別に何もしてないし侑が何かやらかしたんじゃないの。」
何やと！？と返す侑を無視してネットに手をかける。
(……めっちゃ可愛いかったなぁ。)
宮兄弟のファンなのか、ほぼ毎日最後まで居る彼女。
うちの部は全国に名を連ねる強豪校。他の部活よりも終わる時間は1時間以上遅く、この時間まで見に来てる人はあまりいない。
それにも関わらず、彼女は熱心に俺たちの様子を見ていた。あ、双子の様子か。
今度会えたら話しかけてみようかな、なんてちょっとした楽しみを作っていた。
.
『はぁっ、はぁっ』
あの人と目が合い会釈までされ、思わずギャラリーから飛び出してきてしまった。悪いことしちゃったな…
心臓の鼓動は未だに速くうるさい。
まさか目が合うなんて思ってもいなかったから。
下駄箱でローファーに履き替え、とぼとぼと学校を出る。
『…うわぁぁあ…』
あつあつの頬っぺに手を当てて声を漏らす。
今日もかっこよかったなぁ…。
『……角名くん、』
まだ声を聞いたことがない
私の初恋の人。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 958人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
麻呂ましゅ(プロフ) - 宮侑イケメン過ぎて今度は侑の小説見たくなっちゃったー( ߹꒳߹ ) (11月15日 7時) (
レス) @page47 id: e05060289a (このIDを非表示/違反報告)
なっちち(プロフ) - 久々にキュンキュンきました(*´ω｀*) (2021年2月7日 4時) (レス) id: 5d60cec675 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 気づいたらニマニマしてました……とても良い作品ですね(*´ `) (2020年5月18日 22時) (レス) id: 5054bb840e (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ - 可愛すぎるってぇぇぇぇ!やばい！讀みながらひとりで騒いでたわ (2020年4月12日 16時) (レス) id: 767cede04a (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 更新お疲れ様です！続きがすごく楽しみです！！応援してます！！ (2020年4月7日 1時) (レス) id: f894f75d5c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にろ
| 作成日時：2020年3月11日 10時
