堕天使と狂戦士

鬼ごっこ 1 ページ6

「あんた、小さいわね。いつまでそんな小さいのかしら」

どこからどう見てもこの子は小柄すぎる気がしてならない。男ならそれなりの身長はなくちゃモテないだろうし、なにより男らしくない。

「ほら、取れるものならとってみて」

昼間に作ったおやつをひらひらとこの子に見せつけてやった。背伸びしながらそれを奪おうとしてくるが、それは無理だろう…どれだけ差があると思ってるの。
ジャンプしても届いていないし…ふふ、笑える。

「悔しい？悔しいなら私より背が高くなればいいのよ。でも何年後になるかしらね？」

かわいすぎてついついからかってしまう。

「おっと、惜しかった」

ついに痺れを切らし私に攻撃を仕掛けてくる。でもそんな攻撃はまだまだ当たらない。

「まだまだ強くならないとね」

蹴りを食らわせると、軽く吹っ飛んでいった。
それでもさすがサイヤ人、怯んだり怖気付いたりはしない。

「ほらほら！こっちまでおーいでっ！」

おやつを持って荒野へと飛び出し私とこの子の鬼ごっこが始まった。

2→←2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す