＿私は希望を捨てた

私の後遺症　byあき ページ4

私の後遺症は、あまり普通の後遺症と変わらない。

だけど、少し違う。


私の後遺症は、だんだん感情が薄なっていくんだ。


そんなことありえない。

私も初めはそう思ってた。

でも、後遺症が起きてから、数年経つと、本当に感情がなくなってきたんだ。



私、なんで生きてるんだろう。

そう考え始めた。


この状態を悲しいと思うこともできなくなってきた。


私にもう希望(きぼう)はない。

母が心を込めて名付けた名前だが、希望(きぼう)を私は捨てる。

いや、捨てたくなくても、捨ててしまう。

後遺症のせいで。



でも、なぜか心のどこかで思うんだ。


「感情を戻して。」って。


別にどうも思ってないはずなのに。

なんでだろう。

涙が止まらない。

何も悲しくないのに止まらない。

誰か、私の涙を止めて。



希望(のぞみ)「助けて……。お願い……。」

そう呟いた時だった。

病室の扉がガラッと開いた。

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