＿私は希望を捨てた

新たな出会い　byあき ページ30

私は、ネットに書いてあった神社を目指した。




もう離したくないんだ。

もう失いなくないんだ。



しばらく走っていると、例の神社に着いた。




辺りは静かで、誰もいないように見える。


少し神社を回ると、参拝してる人が居た。



あの人も、誰かに会いたいのかな？

天国にいる誰かに。


あれ？

でも、あの人、どこかで見たことあるような……？



近づいてみよ。



私は、参拝してる人に近づいた。



そして、呆然とした。





だって、それは、玲だったんだもの。



優梨「れ、玲！？」

あまりにも驚いたので、叫んでしまった。


玲も、驚いたように、私を見る。

玲「なんで、優梨がここに居るんだ？」


いやいや、それはこっちのセリフ。


優梨「そっちこそ、なんで？」


玲「優梨が言ったら、俺も言う。」


うっ、ずるい。


私は。ここに来た理由を言おうとしたが、少しためらった。

だって、ネットを信じて、ここに来たって言ったら、バカにされそうだもの。


誤魔化そっと。

優梨「ちょっと、ね？」


玲はあきれたように、言った。

玲「どうせ、天とつながっている神社とかいうネットでも、見たんだろ？」


へっ！？

な、なんでバレたの！？


優梨「どうして、知ってるのよ！」



玲は、少し笑った。

玲「だって、俺も、ネット見て、ここに来たんだぜ？」


え？そうなの？

なんか、意外だな……。

玲は、こういうの信じてなさそうなのに。


玲「まあ、結局、希望(のぞみ)は現れなかったがな……。」

玲は、空を見上げた。

玲の目は、まるで深海のように寂しそうな色だった。


私は、声をかけることができなかった。

ただ、玲を見つめることしか、できなかった。


何もしないまま、時間が過ぎていく。



そんな中、声が聞こえた。

希望(のぞみ)「玲、そんな寂しい顔しないでよ。」


希望(のぞみ)の声だった。


私と玲は、驚き、辺りを見渡す。


希望(のぞみ)だ！


よく分からないが、今回こそ、この世で会える気がした。


夢でも、声だけでも無い、現実で。



でも、希望(のぞみ)の姿はなかった。



女の子「お兄ちゃんとお姉ちゃん、ここで何してるの？」

その代わり、小さな女の子の姿があった。



私と玲は、硬直した。


なんでかは、分からない。



でも、この女の子に何かを感じている。

それだけは、分かった。

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