夢 byクッキーベル ページ22
朝ごはんを食べ終えた私は病室に置いてある鞄の中から2冊のノートとペンケースを取り出した。
1冊は、KZの事件ノートで、もう1冊はまだ何も書かれていないノートなの。
私は、これから生きている間だけでも夢を追って、小説を書こうって決めたんだ。
書く内容はKZの活動について。
浜田で、文芸部にいたときから
"小説で書くことないからあいつらとのこと書けばいいんじゃね?"
って悠飛にも勧められていたし、私がいなくなるまでにどの事件までを書くことができるか知りたい。
それに、KZのみんなが、いつかこの話を見つけて読んで、時々でいいから私のことを思い出してくれたらいいなって思って。
よし、まずは私と若武、上杉君、小塚君、黒木君という5人の初期メンバーの話。
若武の自転車が奪われたことをきっかけに始まったマウンテンバイク盗難事件。
この事件が私達探偵チームKZが結成されたきっかけとなったんだよね。
みんなが特別クラスに入ったおかげで出会い、仲間になることが出来た。
でも、私とサッカーチームKZの3人との出会いは最悪で、小学校の帰り道、KZのみんながたまたまうちの学校の校庭に練習に来ていたことがきっかけで出会ったんだよね。
若武には、あの時動くポストに要注意って言われたんだっけ。
黒木君にはナンパされ、上杉君には助けられたけど、すごく冷たく接されたのを覚えてる。
私の中で憧れていたKZの人たちの印象がガラリと変わった瞬間だった。
そして、小塚君とは特別クラスに入ってから初めて会ったんだよね。KZのみんなと一緒にいたから悪魔のように見えたけど、話してみるとすごく優しい子で、1番接しやすかったと言うことを覚えている。
そして、私は若武の巧みな話術に騙されてマウンテンバイクのために声明文を書いたんだよね。
ドイツ語を1から訳すのは大変だったな。
でも、初めて自分の能力が認められた気がしてすごく嬉しかった。
私の存在価値を見いだせた気がした。
幸せな思い出に浸りながらノートに文字を書いていると、急に手の痙攣が止まらなくなって、シャープペンシルが握れなくなってしまった。
これも、病気の症状なのかな。
不安と恐怖で胸が一杯になったが、深呼吸して冷静を取り戻す。
一度手の痙攣が治った後、わたしは再び文字を書き出した。
いつまで文字が書けるか分からないのなら、早くたくさんみんなとの活動を書きたい。
その一心でベッドに併設された机に向かった。
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桜空(プロフ) - 感動しました😭頑張ってください❣️ (8月13日 17時) (レス) @page47 id: 873d12dac3 (このIDを非表示/違反報告)
そしら(プロフ) - とっても面白くて続きすごい気になります!更新頑張ってください❕応援してます!! (2021年12月12日 19時) (レス) id: 21368176ec (このIDを非表示/違反報告)
あき@草売り大魔王(プロフ) - みれいさん» コメントありがとうございます!!私もそういうブラックな話好きなんです笑笑 応援に応えられるように頑張りますね!! (2021年3月29日 22時) (レス) id: 8824d19027 (このIDを非表示/違反報告)
みれい - 彩が病む系めっちゃ好きです!応援しています (2021年3月29日 18時) (レス) id: ed731c8501 (このIDを非表示/違反報告)
クッキーベル(プロフ) - ブラックホワイトさん» コメントありがとうございます!感動してくださったなんて嬉しいです!!楽しみにしてくださる方がいるのであれば、これからも更新頑張ります!! (2021年3月26日 14時) (レス) id: 456e770b4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あき@草売り大魔王&クッキーベル x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp
作成日時:2020年4月6日 20時