妹が8号車だった＊コーイチ.タカシ.カイ＊ 2

85 コーイチside ページ35

コーイチside




『お邪魔しまーす』




「いらっしゃーい」




なんだか、Aが恋しくて




迎えてすぐにぎゅっと抱きしめた




『どうしたの？』




「なんでもない」




今日、Aを家に呼んだのは




紛れもなく長袖のことを聞くため。




Aはまったく感ずいてないけど




なかなか言い出せなくて




”そろそろ夕食時だね”




なんて言ってた頃。




「A？




あんな、聞きたいことあんねんけど」




ついに、Aと話しを始めた。




『ん？なに？』




.




「なんで、いつも長袖着てるん？」




『…うーん。




なんとなくだよ笑』




違うでしょ？




タカシとカイの反応と




Aの返事は一致しなくて




「ちゃんと、教えて欲しい。」




『ごめん…




もうちょっと…』




「なんで？」




『それは…』




口ごもるAが余計にやましくて




ただAのことが好きだから




だから、知りたかっただけなのに




「カイは、知ってんのに？」




『違うの』




「なにがやねん」




伏し目がちにたどたどしくなるAに




「A、俺のこと嫌い？」




入れてはいけないスイッチを入れてしまった

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