story8 ページ10
居酒屋に着くと、こーすけさんが個室をとってくれた
こ「誰もいないところに話しかけてる2人組って、他の人から絶対怪しまれるだろ？」
「確かにそうですね」
キ「なんだよー2人して俺を幽霊みたいに言ってさー」
「「いや、幽霊だから」」
キ「お、おう…w」
私とこーすけさんのツッコミのタイミングがぴったりなのが面白かったのかキヨが笑う
個室に入って、こーすけさんが私の分の料理まで注文してくれる
こういうさらっと気遣えるところがモテるんだろうな
カフェに来るお客さんで、こーすけさん目当ての人は少なくない
私が好きになるタイプではないと思うけれど
こ「さて、キヨのことなんだけど…」
「ああ、はい」
居酒屋に来た本来の目的はそれだった
こ「Aちゃんは、覚えてるの？」
「何をですか？」
キ「あ、こいつはね、多分自覚ないけどうっすら覚えてる感じだわ」
こ「ああ、なるほど」
「何の話でしょう？」
こ「覚えてないならいいんだ」
「……そうですか」
2人が何のことを言ってるのかわからないが、あまり深くは聞かないでおく
こ「とりあえず、キヨとAちゃんの関係について教えてもらえる？」
「はい…会ったのは昨日で、フジの家に行くとキヨがいました。それから大学からカフェに向かう途中にキヨが現れたり…」
こ「昨日なんだ…」
「そうですが…どうしました？」
こ「ううん、何でもない」
さっきからこーすけさんの様子が少しおかしい気がする
キヨはおとなしく黙って私の話聞いてるし
「あと…キヨと昨日初めて会ったのに、何故か初めて会った感じはしませんでした」
こ「…なるほど」
「はい。こーすけさんのキヨとの関係は何なんですか？」
こ「会ったのは二ヶ月前」
「そんな前からキヨのこと知ってたんですか？」
こ「うん、なんかAちゃんがいる時だけ上手い具合にキヨはいなかったんだよね」
「そうなんですか…」
それはそれですごいな
こ「まあ、キヨと俺の関係は友達ってとこかな」
「そうなんですね」
幽霊と友達っていうのも、何か変な話だな
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作者名：チョリーン x他1人 | 作成日時：2016年6月30日 23時
