チョコレートと悪魔【名前変換オリジナル】

最終話 ページ21

航太「ずっと好きだった。」





――――



『君、名前は？』

航太『お姉ちゃん誰？』

『近くに引っ越してきたの、千代姉ちゃんだよ〜』

航太『千代姉ちゃん…』

『遊びに行こ？お姉ちゃんどこにでも連れて行ってあげるから！』



――――









航太「今日は…俺のもんになってよ」






「…うん」







私達はそのまま寝室へ向かった。
いつものルーティンをぶっ壊した。


家事も仕事もどうでもいい
今だけはこの人しか見えていないのだから








ベッドに押し倒された。






航太「ここでいつも、旦那と寝てんでしょ？」


「…今日は零斗くん、残業だから…」


航太「旦那の名前、言うなよ」



「ごめん…航太」





航太「そう、今は俺のもんだから」









「いいよ、だってバレンタインだもん
…バレないよ」









航太「ふふっ…上手いこと言うじゃん」









甘いだけじゃ物足りない



いつものようじゃつまらない



完璧な自分なんて大っ嫌い
安定なんてもっと嫌い







いつだって女は甘いものが好きなのに
時々スパイスを欲しがる。









航太「ほんっと…悪い奥さんだね」


「…完璧な女なんて、つまんないでしょ？」









甘い時間の中にある。

苦くて黒い背徳感



その味にたちまち虜になる。





バレンタインデー




女は時々、悪魔にだってなる。


チョコレートという、魔法に包まれて









―――Fin…♡

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