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部屋の中には、壁にかかった巨大なモニター、ホワイトボード、ペンが置いてある。


ただ、僕は異様な黒光りを放つモニターから、目が離せないでいた。


ぷつん、と音がして、唐突に電源が付く。

急な眩しさに目を細めた。

「あ、カナタくん!やっほ〜!」

モニターに映し出されたAが、大きく手を振る。
小さく手を振り返した。

とりあえず無事で良かった…少しほっとした、その瞬間。


「サア、始メマリマシタデミ!歩ミ寄リコンサルティング!」
「ルールハ簡単、オ互イノ答エヲ一致サセルダケデミ!」
「二人ノ仲ヲ証明シ、メダル大量ゲットハデキルデミ!?」



「ソレデハ、第一問デミ!」

手にぐっと力がこもる。

しっかり正解しないと…



「Aのお誕生日は?」

「え?」


あまりにも簡単な内容に、拍子抜けする。

Aもぽかんとした表情を浮かべてから、これならいけるよね!っと、ニッと歯を見せて笑った。


「ソレデハ、オ手元ノホワイトボードデ解答ドウゾ、デミ!」

「二人ノ答エハ…」



「一致デミ!」


ふぅ…と息を吐いた。

「この調子で、どんどん正解していこうね!」

「くすくす、こんなの楽勝だよ」「当たり前だナ!」

一問目が正解したので勢いがつき、その後も僕達は正解を重ねていった。

まぁ、内容はどれも"二人が初めて合った場所は?" "カナタの好きな食べ物は" "Aの好きな色は?"
など、ずっと一緒に知っている僕達なら当たり前の内容だったのが大きいけど。

そして_


「サア、イヨイヨ最終問題デミ!これに正解シタラ、二人デ脱出デミ!」
 
「いよいよだね!がんばろー!」

「どうせまた簡単な内容だよ」「楽々脱出だナ!」








「ソレデハ_






"モシ1人ガゲームオーバーニナルナラ、ドチラヲ選ブ"?」





心臓が凍りつく。鼓動が一気に速くなった。
浅い息を繰り返す。

にこやかな表情から一変、Aの表情も凍りついていた。


「早ク答エルデミ!制限時間一分ヲ設ケルデミ!」

ばくばくと心臓の音がうるさい。

Aは多分、僕の名前を書くだろう。
だけど、僕がAの名前を書くことを読んで、自分の名前を書くかもしれない。

どうしよう…どうしようどうしようどうしようどうしよう……!

考えがまとまらない。
書いては消し、書いては消しをひたすら繰り返す。


いや、それより、あそこでちゃんと止めていれば…!

僕がもっとちゃんとしていれば…!!


「制限時間デミ!解答オープン、デミ!」

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きゃらめるぱんけえき - カナタくんの回の続きとっても気になります (3月30日 12時) (レス) id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこのおもち。(プロフ) - 柳 凉梛さん» コメントありがとうございます!🙇‍♀️そう言ってくださるととても励みになります😭😭😭ありがとうございます! (12月21日 15時) (レス) id: 16a0a29691 (このIDを非表示/違反報告)
柳 凉梛 - 続きが気になります!!更新、頑張ってください!! (12月21日 11時) (レス) @page5 id: a881f7c0c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょこのおもち。 | 作成日時:2023年12月3日 21時

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