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「行こう、カナタ君。大丈夫だよ!私達、ライオンちゃん風に言うなら、そうしそう…いや、えっと…そう!以心伝心!だから!」
「…う、うん。」
明るいけれど、いつものAとは違う、有無を言わせない雰囲気で言われ、僕は思わずうなずいてしまった。
ギギギ…と、不快な音を立てながら、木の扉が開く。
早速、別れ道が目に飛び込んできた。
「ソレデハ、右と左に別れるデミ。」
「ここでお別れだね〜」
「うん…」
未だに迷っていた。
やっぱり、やめておいた方がいいんじゃないか、って。
ふと、優しい暖かさが僕の手を包む。
「大丈夫。何があっても、私達は一緒でしょ?そろそろ行こ!」
「…そうだね」
Aの言葉は、いつも頭の中にすっと入ってくるのに、黒いもやもやとしたものに遮られる。
頭の中でぐるぐるととぐろを巻く、嫌な予感。
何も怒らない訳がない、そう、頭が警告する。
激しい胸騒ぎ。不安。恐怖。焦り。孤独感。後悔_
「_ま、待って!」
「モウ入ッタデミ。早クスルデミ」
僕の声は、虚しく反響するだけだった。
カエルタマゴが、僕をじっと見つめる。
黒い瞳の奥には、底しれない闇が渦巻いていて_嫌な感情をかき立てさせた。
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きゃらめるぱんけえき - カナタくんの回の続きとっても気になります (3月30日 12時) (レス) id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこのおもち。(プロフ) - 柳 凉梛さん» コメントありがとうございます!🙇♀️そう言ってくださるととても励みになります😭😭😭ありがとうございます! (12月21日 15時) (レス) id: 16a0a29691 (このIDを非表示/違反報告)
柳 凉梛 - 続きが気になります!!更新、頑張ってください!! (12月21日 11時) (レス) @page5 id: a881f7c0c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこのおもち。 | 作成日時:2023年12月3日 21時