続 冨岡先生は既婚者らしい

彼女の受難 中編 ページ12

※注意

だんだん、深く、義勇くんが私を求めているのが嫌でもわかるくらいのキスが降り注いでくる。


呼吸を必死で合わせるも、肺活量が段違いなので直ぐに酸素が足りなくて頭がクラクラしてしまう。
酸素を求めようと口を開けば、義勇くんがもっと深く口付けてくるので、諦めるように私も彼を受けいれた。


「……はぁ、ふぅ、」
「A」


口を離され、酸素を取り入れることだけに集中しているぼんやりとして働かない頭の私の耳元で「いいか？」と優しく聞いてくる。


言葉も出ないのでこくり、と1つ頷けばふっと笑って私をナチュラルに姫抱きして運んでいく。


そっとベットに降ろされ、また休む間もなくキスが降り注いできた、そのままなだれ込むように押し倒されて顔をじっと見つめられる。


「義勇くん」
「……この顔を見るのが俺が初めてじゃないのは妬けるな」
「なっ！」


察しられている恥ずかしさやら、言葉のインパクトやらで言葉を失っていると、義勇くんはお構い無しに服に手を這わせてきた。


「なっ！ちょ！…んぅ…」
「ん……」


そのまま何度も角度を変えて、私の好きな短いキスを続ける。


……義勇くんの髪が顔にかかって、ふわりと彼の匂いがして、変なくらい頭がクラクラになる。


痺れるような甘さと溺れそうなくらいの刺激に目を閉じて、そのまま身を委ねた。

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