検索窓
今日:17 hit、昨日:22 hit、合計:322,406 hit

3>ピアス ページ8

「教師がピアスを開けてるなんて、感心しないな」
「いいじゃないですか、冨岡先生だって首にホイッスル下げてるし、同じですよ」
「なんだその暴論は」


という話をしたのは私がまだ義勇くんと付き合ってない日のことだ。


なんで思い出したかと言うと、ただいま隣に座っている義勇くんが私の耳朶をぐりぐりと弄ってくるからである。


「耳取れるんだけどな、そんなに触られると」
「なぜピアスを開けたんだ?」


なぜ、と聞かれると若気の至りとしか答えられない。

元とは言え教育者であった私が高校在学中に空けたなんて知ったら怒られそうなのでやんわりと誤魔化しつつ、少し弄りを加えて伝える。


「これはね、元カレが開けたんだな」
「……その話を旦那にするのも感心しないな」
「おや、嫉妬ですか?」


ニヨニヨと笑って義勇くんを見る、真顔も真顔。


「自分で開けるのが怖かったから、開けてもらったんだよ」
「前の男にな」
「悪かった、悪かったから耳朶をそんなに引っ張らないでください!いでででででで!」


嫉妬深い彼に元彼の話をするなんて無神経にも程があることをしてしまった、と思った時にはもう遅く。義勇くんの不機嫌ゲージはMAXを通り越してしまっているようだった。


「でも、今の彼氏は義勇くんだし」
「旦那だ」
「はい、左様でございます」


どうやって宥めよう、と頭を捻らせていると、肩を軽く押し倒され、ソファになだれ込んだ。視界には天井と不機嫌そうな義勇くんの顔だ。


「A」
「義勇くん……い''ッ!?」


耳たぶを甘噛みしたと思えば、強く噛んだり、舌を這わせたり。耳元でやられるので音が聞こえ変な気持ちになってくる。


「義勇くん、もう元彼の話なんてどうでもいいんでしょ」
「……そんなことはないが、このまま流れるのも悪くないな」


ぎゆうくん、名前を1つ呼べばやんわりといつものように唇で優しく塞がれたので、私も目を閉じたのだった。

4.1>悪いオトナたちの話→←2.5>昼食のアクシデント



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (283 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
578人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 冨岡義勇 , キメツ学園   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

莉子(プロフ) - キャラクターってどうやって作ってるんですか?おしえてほしいです。お願いします! (2020年6月6日 15時) (レス) id: 7a18dbf6fa (このIDを非表示/違反報告)
あまざけ(プロフ) - むさん» ありがとうございます!直しました(;;) (2019年10月5日 0時) (レス) id: d945b5bbc4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 細かいですが一話の最後ら辺、富岡になってますよ〜 (2019年10月4日 16時) (レス) id: 9659f35e4f (このIDを非表示/違反報告)
あまざけ(プロフ) - sunoさん» ありがとうございます(;;)続編も更新頑張りたいと思います! (2019年10月3日 17時) (レス) id: d945b5bbc4 (このIDを非表示/違反報告)
suno - なぜ高評価は1回だけなんだ…(怒)! (2019年9月30日 15時) (レス) id: 6ecd2c2ba3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あまざけ | 作成日時:2019年9月14日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。